ヨガ修業から帰国 実務経験がないという壁

竹脇 ヨガの指導者資格を取得して帰国した後、東京でヨガインストラクターとして活動するつもりでいました。でも、大変だったのはそこから。どのスタジオにも雇ってもらえなかったんです。2年以上の実務経験を求めるスタジオが多く、履歴書すら受け取ってもらえないことも。資格も持っているし、海外での経験もあるからきっと優位に立てるはずだと、甘い考えを持っていたことに気づきました。

―― せっかくヨガを学んだのに教える場所が見つからない中で、諦めてしまいそうになったことはなかったのでしょうか?

竹脇 気持ちを切り替えて、自分で場所を見つけて集客しようと思いました。それで、カフェに営業を持ちかけたんです。オープン前に店内フロアを使わせてもらって、ヨガのレッスンが終わったらみんなでランチするというスタイルを提案しました。私は場所代をかけずにレッスンができるし、お店も利益が生まれる。レッスンを受けた人はおいしいランチが楽しめる。最初は友達に声をかけましたが、インスタグラムを使って告知したことで、徐々に人が集まるようになりました。

 自分から動くスタイルは、会社員時代に学んだこと。飛び込みで営業をしていたので、その経験が大いに生きました。ただ待っていても仕事は入ってこない。やりたいことがあるなら自分で発信しないとチャンスは巡ってこないことを、会社員という立場から離れて初めて実感することができました。

ヨガのスキルを身に付け、視野を広げるため、ロサンゼルスやインドでの単身ヨガ留学を経験。帰国後、想像以上に仕事を得る苦労もした
ヨガのスキルを身に付け、視野を広げるため、ロサンゼルスやインドでの単身ヨガ留学を経験。帰国後、想像以上に仕事を得る苦労もした