レゲエグループ「湘南乃風」のメンバー、SHOCK EYEさん。彼の写真を待ち受けにすると「運気がアップするらしい」という理由から「歩くパワースポット」と呼ばれているのをご存じだろうか。音楽の道で成功を収めてきたSHOCK EYEさんの成功を引き寄せる「強運思考」と、きょうからできる強運思考メソッドを聞いた。

【前編】湘南乃風SHOCK EYE 「失敗を失敗と思うな」 ←今ここ
【後編】SHOCK EYE流 「強運を呼ぶ行動ルール」

SHOCK EYE(ショックアイ)さん
SHOCK EYE(ショックアイ)さん
レゲエミュージシャン。レゲエグループ「湘南乃風」のメンバー。占師・ゲッターズ飯田氏によって「歩くパワースポット」と呼ばれるようになった。近著に『SHOCK EYEの強運思考』(ダイヤモンド社)など多数。

失敗は成功の始まりだった

 今、若い世代の人の中には「新しいことにチャレンジしたいけれど、失敗したくない」と躊躇(ちゅうちょ)してしまう人も、いるんじゃないかな。

 けれど、「失敗」のない人生を送るなんて不可能なことだと思う。すべての出来事に連戦連勝できないし、「自分が思ったようにいかないな」なんてことも、人生では必ず起きるんです。

 何かに挑戦したとき一歩目でつまずくと、それを「失敗」と捉えてしまいがち。けれど、実は「一歩目のつまずきは失敗ではなく、成功の始まり」という場合もある。逆に、一歩目が成功したと思っていても、実はそれが落とし穴だったりすることもある。僕はこれを「ひっかけ問題」と呼んでいるんですけれど。

 大事なのは、「成功」か「失敗」かなんて、今決められないということ。いかに、今起きていることを認め、受け入れられるかだと思うんです。

「人生では、『自分が思ったようにいかないな』なんてことも、必ず起きるんです」
「人生では、『自分が思ったようにいかないな』なんてことも、必ず起きるんです」

 僕自身も「失敗」が始まりにつながったことがあります。それは、高校2年生だった16歳のとき。暴力事件を起こしたことで退学処分になったんです。そのときは「失敗だ」「人生終わった」と思いましたね。

 通っていた中高一貫の学校は、いわゆる進学校。1学年のうち、約3割が東京大学や京都大学などに進学するような学校です。小学校4年生のときから1日の大半を受験勉強に費やす生活を送り、合格したときは、まだ何も始まっていないのに「勝った」と思えたほど。

 僕の家はとても厳しく、両親からは「一流の大学に入り、一流の企業で働くことが当たり前」だと教え込まれていました。そういった人生を歩まない人間はだめだ、と。両親の期待もあったし、そのときは自分自身も「良い大学に入り、良い会社で働く」人生を送るものだと思っていたんです。それが、すべて消えてしまった。

 事件を知った先生に呼び出され、「処分が下るまで家で待っていろ。両親には、自分の口から伝えなさい」と言われて。頭の中は真っ白、帰り道は足元がおぼつかなく、真っすぐ歩くこともできませんでした。

 普通なら、人はこれを「失敗」と言うかもしれない。けれど、僕にとってはこれが「始まり」でした。