61歳の薄井シンシアさんは、専業主婦歴17年で、47歳で「給食のおばちゃん」から再就職し、外資系一流ホテルの副支配人を経て、現在は大手外資系企業に勤務している。また、サードプレイスを大事にしながら、再就職支援をライフワークに活動し、最近では、リンクトインのインフルエンサーにも選ばれた。20~30代から「話を聞いてもらいたい」とダイレクトメッセージをもらうことも多いシンシアさんは、一体doors世代にどんなアドバイスをしているのか。

(上) 61歳の私に20代の友達が増えた理由 薄井シンシア(上)
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 「娘が、『私のママ、面白いよ。会ってみるといいよ』と紹介しているらしく、30代の娘の友達から直接連絡が来て、会って話したり、ご飯に行ったりすることもよくあるのよ(笑)」と、話す薄井シンシアさん(61歳)。

最近も、30代の人たちとオンライン飲み会をしたという薄井シンシアさん
最近も、30代の人たちとオンライン飲み会をしたという薄井シンシアさん

 今の若い人たちについて感じるのは、「真面目な人ほど、将来に対して不安に感じている」こと。

 「でもね、実は、失敗しようと思っても、失敗しようがないのよ。確かにお金がないのは不便だけど、治安もよく、健康保険制度もある今の日本で、それなりの教育を受けた人が人生の選択を誤って大失敗する、ということは、まずない。

 それよりも、自分は何を求めているのか、自分が欲しいものを正しく知ることが大事。それを分かっていれば、余計なことにお金を使わなくなるし、人生をもっと楽に歩めるようになると思うんです」

 シンシアさんよりずっと若い世代の人たちが、「自分なりの答え」を知るためにシンシアさんのところにやってくる。転職すべきか、結婚をするべきか、いつ出産をするべきか……。

 人生の選択に悩む若い世代に、シンシアさんは、明快かつ驚くようなアドバイスをして背中を押すという。

 「私は、思ったことをそのまま伝えてしまうので……。皆さん、私が話す内容が、親や先輩などからのアドバイスとは全く違う、こんなこと言われたのは初めてだ! と言いますね。でも、不思議なことに、それでみんな、ほっとした顔をするんです」

 一体、どんなアドバイスなのだろうか。