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「鬼滅の刃」煉獄杏寿郎に学ぶ 理想の上司の特徴3つ

キャリアのプロが解説 ビジネスパーソンこそ見るべき『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の魅力

正義感が強いのに柔軟性もある

 さらに岩橋さんは、煉獄の「柔軟性」にも注目する。

 「生産性を最大化する組織をつくるための個人分析の手法として、『FFS理論』があります。人間の特性を5つの因子で整理し、強みや弱みを理解するものですが、これに照らすと煉獄のキャラクターは、『凝縮性』(正義感やこだわりの強さを示す因子)の影響が大きいように見受けられます。物事はこうあるべきだ、という自分の信念に基づいて行動するタイプです。まさに『リーダーらしいリーダー』なのですが、このタイプはともすると他者の意見に耳を貸さず、支配的な態度を取りやすい傾向もあります。しかし、煉獄にはそれがないのです」(岩橋さん)

 確かに、煉獄は確固とした自分の価値基準を持つゆえに、過去には鬼殺隊をまとめる立場である「お館様」の判断を仰がず、鬼である禰豆子を殺そうとしたこともあった。だが前述した通り、「煉獄は人をよく見ている」と岩橋さん。「禰豆子は鬼にされながらも、人間を守るために一生懸命戦います。その姿を見て考えを改め、禰豆子を仲間として認められるところは、煉獄のとても魅力的な一面だと思います」

鬼と戦う煉獄。華麗なアクションシーンも見どころだ (c)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
鬼と戦う煉獄。華麗なアクションシーンも見どころだ (c)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

「あの名台詞」の意味

 解説してきた通り、どこから見ても「パーフェクトな上司」である煉獄。「完璧過ぎて、見習いようもない」と気後れしてしまった読者もいるかもしれない。だが岩橋さんは、映画で登場する煉獄の名台詞に着目し、次のように強調する。

 「煉獄が炭治郎たちに授ける言葉の一つに、『心を燃やせ』という印象的なフレーズがあります。これを、ビジネスシーンでより実践しやすい言葉に言い換えるなら、私は『主体性と向上心を手放すな』ということだと思うのです」

 「日本は会社のみならず、政治や社会全体に目を移してみても、『一人で何かを変えてくれるような強いリーダー』を待ち望み過ぎる傾向があるように思います。ですが本来、煉獄のようなパーフェクトな人材であっても、一人きりの力で世界を変えることは不可能です。分かりやすい正解も存在しません。だからこそ、リーダーシップは役職などに関係なく、私たち一人ひとりが持つべきもの。煉獄は、自らの行動と言葉をもって、それを伝えているのではないでしょうか」

 自身の強みや弱みを見極めながら、制約や困難を伴う状況で「できること」を探す――。『鬼滅の刃』は、異なる個性を持つ登場人物たちが、それを実践していく物語だ。映画を見ながら、「自分ならどんなリーダーになれそうか」と勇気を出して思いを馳せてみよう。明日の仕事に、「心が燃えて」くるのではないだろうか。

予告編動画:『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』

取材・文/加藤藍子(日経doors編集部)

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