ニュージーランドの未来に備える教育の在り方

羽生 日経doorsの読者が今から留学するなら、平等にチャンスのある国に行きたいと思っている人も少なくありません。ニュージーランドでは、英語を学んだ先にどんなチャンスがありますか?

マクファーソン ニュージーランドの教育の在り方は「未来に備える」という点で世界でも高い評価を受けており、それには2つの大きな要素があります。1つ目には知識や学問といったハード面で高水準の教育を受けられるということ。2つ目はチームワーク、創造力、論理的思考力、自己肯定感、環境適応能力、柔軟性といったソフト面といえるスキルが鍛えられることです。

 こうした力が身に付くことにより、留学後、ニュージーランドに残っても自国に帰ったとしても、自分に自信を持って歩んでいけるようになるでしょう。おそらく、どんな仕事に就いても、今後の人生を自分でデザインできるようになるはずです。

羽生 今、世界的に自国への移民を制限し、愛国心を高める「自国第一主義」の流れが強くなっていると感じています。「アジア人かつ女性」という、欧米では二重の意味でマイノリティーとなる私たち。海外で活躍したいと考えたとき、ニュージーランドではどんな経験ができるでしょうか?

マクファーソン 私たちは人を受け入れる文化を大切にしています。ニュージーランドに留学した子を持つ保護者からは、「良い意味で変化や成長が見られた」「自信を持って物事に取り組めるようになった」という声が多く寄せられます。留学生を受け入れることによって、私たちが本当に大切にしている「多様性を受け入れる」文化を共有できると思います。

「2年前にニュージーランドを訪れたとき、欧米諸国に比べ性別、宗教、人種に対して本当にフラットだと感じました。北米や欧州に留学したときのムードと大違い。この点がニュージーランドの特徴ですよね」(羽生)
「2年前にニュージーランドを訪れたとき、欧米諸国に比べ性別、宗教、人種に対して本当にフラットだと感じました。北米や欧州に留学したときのムードと大違い。この点がニュージーランドの特徴ですよね」(羽生)