説得力のある人間でありたい

―― 2カ月間、参加女性一人ひとりと真剣に向き合いながら、過酷な撮影スケジュールをこなしていくのは大変ですよね。

(C) 2021 Warner Bros. International Television Production Limited
(C) 2021 Warner Bros. International Television Production Limited

 ジムの経営者として当たり前ですが、トレーニングをして、気持ちをリセットさせていました。僕が体を鍛えているのは周りに対して説得力のある人間でありたいというのが一つ。自分が先頭に立って、「僕ができるからあなたもできるよ」と示したいんです。あとはずっと先のことの妄想ですが、自分の子どもや孫が「バチェラー・ジャパン」を見るかもしれない。そのときにダサいなんて言われたくないですね(笑)。自分を追い込んでいましたが、トレーニングはいつでも楽しかったですよ。

―― 「バチェラー・ジャパン」に限らず、黄さんの女性を選ぶ基準はなんですか?

女性を選ぶ基準は「帰巣本能」

 「帰巣本能」がくすぐられる人です。好きという感情や魅力を感じることよりも深い、その人の元に帰りたいと思う気持ちになれる人を選んでいるんだと思います。例えば、何かで傷ついたときに親の元に帰ると安心しますよね。自分がつらいことや嫌なことがあったときに、この人の元に帰りたいと思った人とこれまで付き合っていました。自分が心から信用できて、頼りにできる人ですね。

「楽しいときに一緒にいたい人はたくさんいます。でも、その中で本当に自分がぼろぼろになったときに、その人の元に帰りたいと思える人は意外と少ない」
「楽しいときに一緒にいたい人はたくさんいます。でも、その中で本当に自分がぼろぼろになったときに、その人の元に帰りたいと思える人は意外と少ない」

成長させてくれる人がいい

―― 番組の中で、「これまで付き合った女性に成長させてもらった」と話していますね。

 付き合った女性には本当に成長させてもらったと思っています。起業家になる前の商社勤め時代は今みたいに自己肯定感が高くなくて。自信が無いのを隠すために、強く見せたり、人にかみついたり、強がってみたりしていたんです。当時は自己肯定感が低くて苦しかった。でも、付き合っていた女性は「そんなことしなくていいよ」「かっこわるいよ」と言ってくれたんです。そういうふうに言ってもらったから、自分の器の小ささに気づいた。中には「そのままですてきだよ」「遺伝子レベルで好きだから」と言われて救われたこともありました。

―― 人間力が高くて包容力のある女性ですね。黄さんは婚約破棄も経験されていると番組で話しています。

 後編へ続く

取材・文/齋藤有美(日経xwoman doors) 写真/洞澤佐智子

後編「バチェラー黄皓 27歳で婚約破棄を経験した過去」では、次のストーリーを展開

■婚約破棄になった理由
■不安になってすれ違うように
■筋が通った女性がいい
■弱みを見せたくない女性とは
■結婚は幸せになるための手段
■焦りを口に出さないのはTips