自分の中にある新たな一面を表現していきたい

―― その他に挑戦してみたいことはありますか?

剛力 服のディレクションを始めた経緯もそうだったのですが、これからも「面白そうだからやってみたい!」と思うことにチャレンジしていきたいですね。そこから生まれるものを楽しんでいきたいなと思っています。

 そして私は「表現すること」が好きなので、お芝居をベースに、いろいろな表現に携わっていきたいです。最近は、「自分をどう表現するか」についてもすごく考えるようになりました。今年28歳になり、来年は29歳になるので、これまでとは違う、自分の中にある新たな一面を表現していきたいなと思っています。

―― 剛力さんは、いつも笑顔で天真爛漫(らんまん)というようなイメージがあるのですが、それ以外の面も表現していきたいということですか?

剛力 そうですね。もちろん、そういうイメージを持っていただくことはありがたいですし、確かに私の中にあるものです。ただ、私の中にはそれ以外の部分もあって。例えば、私はカラフルな服も好きですが、私服は今着ているような黒を着ることも多いんです。そうした、これまでのイメージとは違う部分……大人の女性としての側面も、今後は表現していきたいなと思っています。

私服では黒を着ることも多いという剛力さん。友人と話すときは、聞き役になることも多いそう
私服では黒を着ることも多いという剛力さん。友人と話すときは、聞き役になることも多いそう

今後は女優として表現の幅を広げていく

―― どういう女性に憧れますか?

剛力 スーツを着こなすキャリア女性や、芯の強い大人の女性は、見ていてかっこいいなと思います。ハリウッド女優で憧れるのは、ジェシカ・チャステインさん。『女神の見えざる手』という社会派サスペンスの映画でのロビイスト役が、とてもかっこいいんです。芯が強くて弱いところを見せない役なのですが、その強がっているところが、かわいらしくもあって。他には、かわいらしさとかっこよさが同居しているアン・ハサウェイさんにも憧れます。

―― 最後に、2021年の抱負と今後の目標を教えてください。

剛力 出演中の舞台『No.9―不滅の旋律―』が2021年1月7日まで続くので、まずはその舞台で、ベートーヴェンを支えるマリア役をしっかり演じきりたいと思います。私の活動のベースはお芝居なので、今後は舞台はもちろん、映像作品などにも挑戦しながら、演技賞などをいただける女優になるため、表現の幅を広げていきたいと思っています。

取材・文/茅島奈緒深 写真/北山宏一