ゆうこすの影響力が死ぬとしても発信を続けたい
―― 先ほどお聞きしたように、ゆうこすさんのメッセージがモテクリエーターのイメージに反すると思うような人もいるわけですよね。フォロワーが多い中、なぜジェンダーについて発信できるのでしょうか?
ゆうこす ジェンダーのことって、SNSのフォロワーが多い人は発信できない風潮があって。内容によっては叩かれてしまう難しい問題なので、勇気を出して踏み出すほどの思いはないっていう人もいます。でも、そこは誰かが踏み出していかないといけないと思っていて。私はラッキーなことに、インフルエンサーとしてのゆうこすの影響力がもし死んだとしても、会社を立ち上げるなどしているので生きていける環境作りができています。そういう意味でも言いやすさがあるので、進んで発信していきたいですね。
―― インフルエンサーとして、ジェンダーの問題を発信することの難しさも感じていらっしゃるんですね。
ゆうこす そうですね。インフルエンサーは「影響を与える人」ですから、影響力がなくなったら仕事がなくなってしまいます。だからどうしても、自分の思いより相手の気持ちを優先してしまう事も少なくありません。バズるとか、フォロワーにいい子だって思われるということを優先しすぎちゃうんです。
自分の思いに蓋をしてしまう可能性が大いにある職業なんですよね。ただし、むしろそれをしてしまったらインフルエンサーとして死んでしまうという……。インフルエンサーは自分の個性を応援してもらう仕事ですけど、体ひとつだけで仕事をしていては、自分の本当の意見がどんどん言えなくなってメンタル的にもしんどくなってしまう。だから、ブランドを立ち上げるなり、別の事業をするなりして、違う柱で自分の思いを発揮できるようにしています。これから、SNSで活動する人の間でそういう流れができてほしいなと思いますね。
ジェンダーについて深く考えるようになったゆうこすさん。自身が掲げてきた「モテクリエイター」の概念も変わってきたと言います。後編ゆうこす「モテクリエイター」の役割、意味が変わったではその詳細について語っていただきます。
取材・文/川辺美希 写真/洞澤佐智子