「理解しようとしない人」が多すぎる

 今なお、「理解しようとしない人」が多すぎる。意味のない議論をしようとしたり、そもそも「(男女間の)平等など必要ない」の一点張りで主張も聞こうとしない人がいたり。特に影響力や意志決定力がある人に「理解しようとしてない人」が多すぎることから、必然的に「フェミニズムという言葉は使わない方がいい」という考え方が共有されてしまっているのではないだろうか。

「男」や「女」にとらわれず、自分の人生を自分で選択できること、人権が守られることがフェミニズムの根本だと思う
「男」や「女」にとらわれず、自分の人生を自分で選択できること、人権が守られることがフェミニズムの根本だと思う

 最後に言いたいのは、「Men need feminism too」。男性にもフェミニズムは必要だと思う。だって現状の性別役割分担には男性にとっても不利なものがあるから。日本で男性が育児休業を取るようになったのもここ数年の話。育児を理由に休む男性は少なかった。また、2017年まで刑法の性犯罪の被害者の対象に男性は含まれてすらいなかった。

 けれど、男性だって性暴力の被害者にもなる可能性はあるし、「父親」になる時間だって必要なはずだ。そして育児をしている父親を特別扱いする「イクメン」という言葉自体がなくなればいいな、とさえ私は思う。

文/山本和奈 写真/Canva