こんにちは、心理カウンセラーの中島輝です。今回は、自分よりも順調そうな人に嫉妬心や劣等感を持ってしまうという悩みへのアドバイス。負の感情に振り回されず、成長のエネルギーに変える方法をお伝えします。

 他人と自分を比較して、嫉妬心や劣等感から感情をすり減らしていくのは、自己肯定感の中でも、「自尊感情」が低下しているときによく見られる症状です。

「自己肯定感を構成する6つの要素」の詳しくは…

 自尊感情とは、「私には価値がある」と思える感覚のこと。自己肯定感の木に例えると、太い幹を支える「根」に当たります。自尊感情が低いときは自分軸の根底が揺らいでいる状態であり、「誰かに認められたい」という承認欲求が強くなる傾向があります。

自尊感情は土台となる大切な根の部分
自尊感情は土台となる大切な根の部分

 心理学において、承認欲求には「自己承認欲求」と「他者承認欲求」の2つのタイプがあります。自己承認と他者承認がバランスよく満たされている状態が理想ですが、自分に対する否定の気持ちが強くなると、その満たされない思いを人からの評価に求めるようになります。

 人からの評価は得続けられる保証がなく、評価を気にし過ぎるがあまり、かえって自分を追い込んでしまうことも。まずは自尊感情を低めている原因を知り、自分の心の動きを客観視できるようになることが、こうした負のループから抜け出す第一歩となります。

 次からは、ネガティブな感情との付き合い方や自尊感情を低めている原因を探るワークでさらに学びを深めます。

「転職や結婚など、人生上の大きな出来事が集中しがちな20代・30代。初めての経験や生き方の選択肢に迷う機会も多いことに加えて、SNSの普及などで他者との比較が見えやすい世の中になり、自尊感情が低くなりがちです」
「転職や結婚など、人生上の大きな出来事が集中しがちな20代・30代。初めての経験や生き方の選択肢に迷う機会も多いことに加えて、SNSの普及などで他者との比較が見えやすい世の中になり、自尊感情が低くなりがちです」