「食べチョク」が拡大するにつれメンバーも増え、この5月にはオフィスを移転したビビッドガーデン。社長の秋元里奈さんは、強いチームをつくるために、日々試行錯誤しながら、さまざまなプロジェクトに着手している。そのうちの一つが、「社内で人事評価制度をつくった」こと。秋元さんがこだわった設計とは?

 ゼロから立ち上げたオンライン直売サービス「食べチョク」が拡大するにつれ、組織もみるみる大きく。

 一人ひとり仲間を誘って始めて何も形を成していなかったチームが、徐々に「会社っぽく」なってきました。人数が20人を超え、30人を超え、40人を超えた頃から、必要性を感じ始めたのが「人事評価制度」。

私たちの会社らしい価値観を反映した評価の仕組みをつくろうと、昨年から準備を始めました。
私たちの会社らしい価値観を反映した評価の仕組みをつくろうと、昨年から準備を始めました。

 といっても、私は人事の知識があるわけではないので、「外部のプロに設計をお願いしよう」と最初は考えていました。そういうものだと思っていたからです。ただ、ネックだったのはどうしても時間がかかってしまうこと。

 依頼した後、まず社内の現場の声をヒアリングしてもらって実態を把握、前提の情報を私とすり合わせた上で、私の思想もしっかりと理解してもらってから、具体的な制度をつくってもらう……そんなプロセスを踏んでいくと、どんなに急いでも3カ月はかかる。

 スピードが命!で、即戦力になる人材を常に求めているスタートアップにとって、3カ月は長すぎるなぁ。そんなモヤモヤを抱えながら、私がかつて在籍していたDeNA時代の先輩で人事として活躍している方に相談してみると、思ってもみなかった助言が瞬時に降ってきたんです。