仕事の本質はコミュニケーション

 この連載では、トヨタ自動車、TBSテレビ、アクセンチュアなどでキャリアを重ね、その都度生産性向上に務め、現在は戦略コンサルタントとして活躍する山本大平(だいへい)さんに、仕事の効率を上げるノウハウを教えてもらいます。

山本大平
山本大平
戦略コンサルタント/事業プロデューサー

 リモートワークが広がったことで、職場でのコミュニケーションが苦手だと思っている人は多いかもしれません。

 「私も、若手の頃はコミュニケーションが大の苦手でした。失敗を繰り返して学ぶうちに、言い方ひとつ、メールの文面ひとつで人の印象はガラッと変わるものだと、何度も頭を打って痛い目を繰り返し、補正してきた人間です。コミュニケーションがスムーズなものだと、時短にもなり生産性も上がります」と山本さん。

 「逆に『適切な』コミュニケーションがスムーズにとれなければ、誰かの余計な時間をつくることにもつながります。もっとも、コミュニケーションがスムーズにとれるようになると人間関係が良化し、仕事も楽しくなってきます

 連載1回目では、会議でどのようなコミュニケーションを取ればいいのかを聞きました。

会議の目的は何?

会議でメモに夢中になり上司から指摘
美穂さん(仮名)24歳、メーカー

 部署の会議中は、パソコンを持ち込んでメモを取っています。先日、会議中にパソコンでメモ取ることについ夢中になってしまい、上司に「聞いているの?」と指摘されてしまいました。

 また、会議中は自分の意見を言うことに気が引けてしまい、「一言も発言しなかった」なんてことはザラ。その分、メモを取って「会議に参加している」姿勢を見せているのですが、どのように改善したらよいでしょうか。

 「会議に出席して、黙々とノートにメモを取っている人がいますが、実はそれは生産性ゼロなんです……。ノートパソコンを持ち込んでタイピングしているメモも同じです」と山本さん。

 とはいえ、これまで会議ではずっとメモを取り続けていたので、一体どのように会議に臨めばいいのか分からない! そこで山本さんに、「生産性ゼロ」の会議から脱却するコツを聞きました。次のページから紹介します。

<その仕事、生産性ゼロです>→会議中の○○は今すぐ止めよう/(ノートパソコンを持ち込んでのタイピングも)/会議はコミュニケーションの場。/会議でメモを取っているということは、○○と同じこと。/◆「口2耳8」(口=○○が2割、耳=○○が8割)で参加しよう/◆参加する会議は、発案者に○○を事前に聞いておき、まとめておこう