8月7日、念願の銀座店をオープンさせたマザーハウスの山口絵理子さん。20代のときに描いた夢を一つずつ実現させてきた山口さんには、幅広い年齢層の友人がいる。それは、何十歳も年上の経営者だったり、10歳以上下の若い世代だったり。定期的に会って語り合う。そして、ドキッとするような一言だって言えちゃうくらい、「上下関係はない」という。山口さんはそんなに年齢幅のある友人と、どんな話をしているのだろう。

 この8月に、私は39歳になる。社会に出て20年くらいたって、これから先もたぶん、20年以上は仕事をしていくと思うから、何となく中間地点。

 同世代には既に夢をかなえている人も、夢の途上にある人もいろいろいて、同じ時代の風景を見ながら走ってきた者同士、語り合うのは心地いい。何も考えなくても、「そうだよね」とうなずき合えてラクだから。

「同じ年齢、同じ立場の人と話すと、あえて説明しなくても分かり合えることが多いから」
「同じ年齢、同じ立場の人と話すと、あえて説明しなくても分かり合えることが多いから」

 でも、それだけだと、足りない。広がらない。自分の世界が、狭くなっちゃう。

同じ立場の人と語らうのは心地いいけれど…

 もっと残念なのは、世代同士で批判し合って、お互いの考えを拒絶してしまうこと

 「今の若い子は全然ダメ」「上の世代は時代遅れ」と陰口をたたく先には何も生まれない。正面からぶつかり合って摩擦を楽しむほうが、ずっと健康的で生産的だと私は思う。

 だから、私は意識的に、接する人の年齢幅を広げている