実は昔から「恋愛よりも仕事」派

久保 根本は変わってないですね。出演時は結婚を意識していた時期で、番組の最終目的である(結婚という)ゴールを見据えていました。でも、それよりも出演する女性たちがどんな目標を持っているのか、どんな生き方をしているのか知ることのほうが重要だったので、ちゃんと話を聞いて、考え方が合う人を残しました(編集部注:「バチェラー・ジャパン」は能力・容姿ともに申し分のない男性であるバチェラーが、エピソードを重ねるごとに20人を超える参加女性から残る女性を指名していく番組。最終的に一人の女性を選び、フィナーレとなる)。

 ただ、もともと結婚自体はゴールではなく、手段だと考えています。男女が二人で生きていくときの一つの形というだけなので、特別にこだわりや必ずしなくてはいけない、というような思いがあるわけではありません。

―― もともと、恋愛よりも仕事を選ぶタイプですか?

久保 難しいですね……。恋愛していないから寂しいとか、落ち着かないということはないかも。でも仕事に関しては、新しいことにチャレンジしていたり充実していたりという実感がないと精神的には満たされない。あえて選ぶとすれば、仕事のほうが優先順位は高いでしょうね。まあ、意識すれば両方選択することはできると思うので、どちらかを選ばなければいけない、みたいな状況は起きないと思いますが。

―― 今はどのようなお仕事をされているのでしょうか?

久保 家具や家電、グリーンのサブスクリプション(定額課金、サブスク)サービスを展開するCLASという会社を経営しています。僕自身、引っ越しが多くてその度に家具を買い替えるのが大変で。捨てるのも忍びないし……。同じような悩みを抱えている人も多いのではないかと思って、会社を立ち上げました。

 これまで日本には「家具を借りる」という文化はなかったので、軌道に乗るまである程度時間がかかるだろうなと思っていました。サブスクという言葉もピンと来ないだろうと思って、初めは「レンタルサービス」なんて言っていたくらいです。

 でも、あれよあれよという間にサブスクリプションという言葉が広まり、会社の注目度も上がりました。今は30歳前後の単身者やDINKS、小さいお子さんのいるご家庭などから支持を頂き、業績は順調に伸びています。今後はファブリックや小物も取り扱いたいと考えています。