腹痛がつらくて眠れない、仕事を休まざるを得ないといった生活に支障を来すレベルから、出血量が多くて仕事に集中できないといったトラブルまで、働く女性を悩ませるのが毎月の生理。仕方がないものだと諦めて、ストレスを抱えながら我慢している人も多いのではないでしょうか。そのつらさを軽減する方法の1つが、低用量ピルの服用です。日本では避妊方法として知られてきた低用量ピルの生理に関するメリットや種類、そして気になる副作用について、産婦人科医の高橋幸子さんに聞きました。

100年前と比べて生涯の生理回数は約3~9倍

(画像はイメージです)
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 女性の体に毎月訪れる生理、どうケアしていますか? 将来子どもは欲しいけれど今はまだ出産の予定はなく、毎月の生理がただただ憂鬱という人も多いかもしれません。腹痛やPMS(月経前症候群)、また出血自体が、仕事や私生活の中で負担になっていることもあるでしょう。

 ご存じの通り、生理は、女性が赤ちゃんを妊娠するためにほぼ毎月起こる排卵の後、卵子が受精しなかった場合に、不要になった子宮内膜がはがれて排出されることで起こります。毎月訪れる生理は、女性の体に必ず必要なものなのでしょうか?

 「生理は毎月必ず必要というわけではありません。むしろ、生理の回数が多いことは女性の体に負担をかけます」と語るのは、産婦人科医の高橋幸子さん。「妊娠中と産後の授乳中、生理は止まります。今から約100年前、女性たちは一生のうちに5~10人の子どもを出産していましたから、生涯の生理回数は50~100回でした。しかし、今の女性たちの出産回数は減少していて、生涯の月経回数は350~450回にまで増えています

 排卵のとき、卵子は卵巣の壁を突き破って腹腔(ふくくう)内に放出されます。その際、卵巣にダメージを与えるため、生理回数が多い現代女性は、生殖機能に負担をかけていると高橋さんは言います。子宮内膜症や卵巣がんといった女性特有の病気が昔より増えているのも、一部それに起因しています。


日経doors 低用量ピルに関するアンケート【第2回】に関するお知らせ
日経doorsでは2020年8~9月に低用量ピルに関するアンケートを実施した後、低用量ピルに関する情報を継続的に発信してきました。その前後で、皆さんの低用量ピルに関する知識がどう変化したかを測る目的で、第2回のアンケートを実施します。「第1回のアンケートに回答した」という方も含めて、どなたでもご回答いただけます。低用量ピルに関して、皆さんの服用歴や疑問、知りたいこと、doors記事を読んだ結果、新たに知り得たことなどを教えていただければ幸いです。抽選で10名様にAmazon(R)ギフト券1000円をプレゼント致します。

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