女性の体や性の知識にはエビデンスのない、「都市伝説」のようなものがたくさんあります。働く女性の視点から、体のプチ不調や性に関する正しい知識を産婦人科医で性科学者でもある宋美玄先生に教えてもらいます。

doorsアカデミー 宋美玄先生 働く女性のための 体と性のほんと

妊娠・出産は思いどおりにはいかないと分かっていても、自分のキャリアや、パートナーとのライフプランを考えて、計画的に妊娠、出産をしたいと考えている女性は少なくないと思います。子どもを産みたいというタイミングが訪れたらできるだけスムーズに妊娠できるよう、早い段階から「妊活」の情報収集をしている人もいるでしょう。最終回では、コロナ禍での妊活について、最新情報も交えてポイントをお伝えします。

コロナ禍で広がる「妊活」への不安

 妊活は、当事者の健康状態がダイレクトに関わってきますし、パートナーとの接触も欠かせません。クリニックに通うなど外出を伴うこともあるため、コロナ禍以降に妊活を始めた人は、不安を感じているのではないでしょうか。

 新型コロナウイルス感染拡大が始まった当初は外出もままならず、妊活そのものを延期するという選択をしたカップルも少なからずいたでしょう。このウイルスが妊婦や胎児にどんな影響を与えるのか分かっていないことが多かったため、2020年4月には日本生殖医学会から、不妊治療は延期できる人は延期を、という推奨がありました。

 この声明は約1カ月半後に「感染予防、感染拡大防止対策を十分に行ったうえで不妊治療を再開する」という内容に修正されましたが、年齢などの理由からできるだけ早く子どもを持ちたいと思っていた人にとって、当時のインパクトは大きいものだったようです。30代後半から40代の女性にとっての「延期」とは、自然妊娠しにくくなるリスクの増大の可能性をはらむものです。男性側も、加齢が精子の数や質に影響することが分かっています。

 新型コロナの脅威を感じることなく生活できる日がいつ訪れるのか、または訪れないのか、いまだに分からない日々が続いています。しかし、タイムリミットの気になるカップルが妊活を先延ばしにするのは、得策ではないと私は思います。

コロナ禍での妊娠と出産プランの立て方に関する記事は……

 次からは、コロナ禍での妊活への影響や新型コロナワクチンに関する情報、2022年4月から保険適用となる不妊治療について解説していきます。