人の数だけ悩みもある。どんなに年を重ねても、悩みの種は尽きません。あなたの悩みに寄り添う連載、今回は「自信がない」という20代女性からのお悩みです。

【前編】豊田真由子 人生が壊れたときに救ってくれた過去の努力 ←今ここ
【後編】「すべてを失くした」絶望の中、豊田真由子の気づき

自分に自信がなくて、意見が言えない

 「自分に自信が持てないんです」。そう話すのは、都内にあるメーカーの企画部で働く上田久美さん(29歳・仮名)。同業種から転職をして約1年。仕事にも慣れ、数もこなせるようになり、自分の個性も出せるようになってきた。けれど、なかなか付いてこないのが「自信」だ。

 「会議でも、強い意見に『とりあえず、うなずいておこう』と同調してしまいます。反対の意見を持っていても、周囲の顔色をうかがって言えなくなってしまうんです」

 引っ込み思案という性格もあって、なかなか自分から意見が言えないのだとか。けれど、さらに掘り下げて話を聞いてみると、どうやら引っ込み思案だけではない様子。

 「実は、自分の中でもこれ、という『確固たる意見がない』のですよね。自分の意見が定まらないというか……」

豊田真由子さんに悩みを相談してみた

 そこで今回は、上田さんと共に、元衆院議員の豊田真由子さんに話を聞いた。

 豊田さんと言えば、東京大学卒業後、厚生労働省に入省、ハーバード大学大学院に国費留学し、公衆衛生学を専攻。在ジュネーブ国際機関日本政府代表部一等書記官だった2009年には、新型インフルエンザのパンデミック対応にも当たった。その後、衆院議員を2期務めるが、2017年に週刊誌で秘書への暴言が報じられ、激しいバッシングを受けた。

 そんな豊田さんは2020年3月、テレビの情報番組に公衆衛生や国際保健の専門家として出演。新型コロナウイルス感染症の対策について解説した。まだ分からないことばかりだったコロナについて的確かつ丁寧な説明をし、多くの視聴者から「分かりやすい」と高い評価を得た。

 人生経験豊富な豊田さんに、前編では「自信が持てない」相談者へのアドバイス、後半では20~30代の女性たちの人生への取り組み方のアドバイスも聞いたので、ぜひ【後編】も続けてお読みください。