恋愛、結婚…、誰かにとっては面白くない話かも

「自分の機嫌を取るには、気の合わない人と群れることは必要ないのだと、この年になってようやく分かった気がします」
「自分の機嫌を取るには、気の合わない人と群れることは必要ないのだと、この年になってようやく分かった気がします」

 「結婚はいつ?」「子どもは産んだほうがいいよ」――。私も、友人や周囲からそう言われたこともありました。けれど今は、そういった言葉は私には響かないですね。それを「雑音」と言うとするならば、その雑音を聞かないようにしています。

 ときどき、まるで挨拶のように「結婚はしないの?」と聞く人もいて驚いてしまうのですが、そういった人とは「会っている時間がもったいないな」と気づき、だんだんと会わなくなっていきました。自然と離れていくんです。

 それよりは、好きな芸能人やアニメなど推しの話や、おいしい食べ物の話で盛り上がる人との関係や時間を大切にしたい。そのほうがはるかに楽しいですし、何より自分がご機嫌に過ごせます。「仕事」「恋愛」「結婚」「子ども」「家族」の話題は、「誰かにとっては面白くない話」かもしれない。30歳を過ぎてからは、プライベートで付き合う人と話すとき、「その手の話題はふらない」と心がけるようになりました。

 20代の頃は、友人たちの集まりがあれば、なんでも積極的に参加。みんなで群れることが大事だと思っていたんです。けれど、それでしんどい思いをすることもありました。

 でも、年を重ねて気づいたんです。高級なディナーを気の合わない人と食べるよりも、安価でもいいから気の合う人と食事をするほうが、ずっとおいしいと感じるし、有意義な時間が過ごせる、と。自分の機嫌を取るには、気の合わない人と群れることは必要ないのだと、この年になってようやく分かった気がします。