自分の好きな服を着たい

 それは、「ゆったりとした服」「ワンピース」を着て、「ヒールのない靴」を履いていたことだった。確かにその日、麻衣さんもワンピースを着て、スニーカーを履いていた。しかも、そのワンピースは胸の下部分にゴムが入っていて、おなかが締め付けられずに苦しくない点が気に入ったのである。「これは間違えられても仕方がなかったのかも」。そう思い、さらにネット記事を検索していると、あるアドバイスが多いことにも気づいた。

似合ってなくてもいいから、自分の好きな服を着たい……(写真はイメージ)
似合ってなくてもいいから、自分の好きな服を着たい……(写真はイメージ)

 それは、「骨格診断やパーソナルカラー診断を利用して、自分のスタイルや特徴に合う服を選べばいい」というもの。

 麻衣さんは、どちらも診断体験をしたことがある。これまで自分に似合わない服を買っては、「しっくりこない」からと、たんすの肥やしになっていた。チークやアイシャドウといったメイクグッズもそうだ。けれど、いつまでもそれでは、お金も買った品物ももったいない。「これからはコスパのよい買い物をし、洋服代や化粧品代を少しでも節約できれば」と診断してもらったのだ。

 最初のうちは診断結果通りに服やメイクグッズを選んでいた麻衣さん。けれど、次第に「着たい服が着たい」し、「付けたい色のメイクがしたい」と思うようになった

 「骨格診断やパーソナルカラー診断の結果は、買い物をするときの判断基準の一つにもなります。診断してよかったと思っているのも事実。他人から『きれいに、スタイルよく見られたい』という欲求も、もちろんあります。

 けれどその半面、『似合ってなくてもいいから、自分の好きな服を着たい』とも思ってしまうんですよね。実は例のワンピースもそう。骨格診断では『似合わない』と診断されたデザインでしたが、着てみたかったんです。でもこの一件があって以来、着るのをためらっているんですよね」

 そこで今回は、モデル、YouTuberとして活躍して、幅広い層から支持を得ているうさたにパイセンさんに話を聞いた。