「リスニングして意味が分からない英文は、目で読んでもスッと理解できない」とカリスマ英語講師・竹末研一さんは言います。記事の2ページ目には竹末さんのトークとメモで、スッと内容が頭に入る【動画(今回は4分04秒)】が掲載されています。ぜひ動画と記事をセットにして、学習に生かしてください。

リーディングとリスニングの密接な関係

 「リーディングとリスニングは別もの」と思っている人はたくさんいるかもしれませんが、この2つには密接な関係があります。

 例えば、スティーブ・ジョブズのスピーチの書き起こしをスラスラ読めなければ、同じ文章を耳から聞いてもやはりスッと理解できません。日本の英語教育の影響で、後ろから前に戻りながら英文を読解するクセがついているため、英語のスピーチやビジネス英会話を聞いても、聞こえてくる順番に意味を理解できない場合が多いのです。

 スピーチやビジネス英会話は「書き言葉」がベースです。耳で聞いてすぐに意味が理解できない人は、英文を読むときに返り読みをしているはずです。読むときは、時間をかけて文章をひっくり返して理解することができますが、音は発せられた途端に消えてしまい、次はまた別の音がやってくるので、ひっくり返して意味を考える時間的な余裕がありません。

 ですから、前から読み下していくリーディングスキルがなければ、スピーチや会議での会話を聞いて理解することができないのです。話す人のスピードに合わせて前から順番に理解することができれば、意味が全部分かります。リスニング力は「正確に発音を聞き分ける力」と「意味を素早く理解する力」の掛け算です。

 では、ビジネス英語に必要なリスニング力を身に付けるためには、どのぐらいのリーディング力が必要なのでしょうか?

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