何かを成し遂げた女性は、華々しいキャリアで順風満帆に見える。でも実は、見えないだけで、思い通りにいかず悔しくて、泣いて、もがいて、落ち込んで……「失敗だらけの道」を歩んでいるかも。先輩たちの生々しい失敗談に、転機の乗り越え方、転び方、失敗を最高の糧にするヒントを学ぶ連載。今回は、編集業界のヒットメーカー、松田紀子さん(46歳)の失敗図鑑、後編です。
初めて担当した書籍『ダーリンは外国人』(小栗左多里著)が100万部を突破したのが29歳の時。以後、ヒットを生む編集者として、たかぎなおこさんやおぐらなおみなど多くの才能を世に送り出してきた松田紀子さん(46歳)。
順風満帆なキラキラキャリアのように見えるが、管理職となってからのある出来事を「大きな失敗」と振り返る。
それは、「部下への糾弾メール」事件。
2011年からコミックエッセー部門を統括する編集長になっていた松田さんは、プレーヤーとして第一線に立ちながら、チームをまとめる責任を担うマネジャーの立場になった。