何かを成し遂げた女性は、華々しいキャリアで順風満帆に見える。でも実は、見えないだけで、思い通りにいかず悔しくて、泣いて、もがいて、落ち込んで…「失敗だらけの道」を歩んでいるのかも。先輩たちの生々しい失敗談に、転機の乗り越え方、転び方、失敗を最高の糧にするヒントを学ぶ連載。今回は、「こんまり」の愛称で親しまれている片づけコンサルタント、近藤麻理恵さん(37歳)の失敗図鑑(上編)です。

(上)近藤麻理恵 「マネジメントは向いていない」に大ショック ←今回はここ
(下) 近藤麻理恵 子どもの涙で気づいた大切なこと

独立して気づいた自分の弱点

 ときめくかどうかを基準に手元に残すものを決める『こんまりメソッド』の考案者であり、現在、片づけコンサルタントの第一人者として世界を舞台に活躍している近藤麻理恵さん

 出版した書籍は次々にヒット、2015年には米『TIME』誌の「世界で最も影響力のある100人」の1人に選出された。2016年に家族で米国に移住後、NetflixのTVシリーズ『KonMari ~人生がときめく片づけの魔法~』が公開。同年、この番組がエミー賞2部門にノミネートされ、日本でも大きな話題となった。

 大手企業での勤務を経て、子どもの頃から大好きだった片づけを仕事にし、米国での活動も順調。プライベートでは夫と3人の子どもに恵まれるなど、順風満帆に歩みを進めているように見える近藤さんだが、25歳で片づけコンサルタントとして独立後、自分の弱点に気づき、数年間悩み続けたことがあるという。

 近藤さんは「このときの失敗が仕事への取り組み方、考え方を変えるきっかけになりました」と話す。