何かを成し遂げた女性は、華々しいキャリアで順風満帆に見える。でも実は、見えないだけで、思い通りにいかず悔しくて、泣いて、もがいて、落ち込んで…「失敗だらけの道」を歩んでいるのかも。先輩たちの生々しい失敗談に、転機の乗り越え方、転び方、失敗を最高の糧にするヒントを学ぶ連載。今回は、モデル、実業家として活躍中の仁香さん(47歳)の失敗図鑑(下編)です。

(上)仁香 専属モデル卒業後体重13kg増 激太りで失職寸前
(下)仁香 39歳で離婚 43歳でまさかの16歳年下と再婚 ←今回はここ

専属モデル卒業後、自分の存在意義に悩んだ

 人気ファッション誌『CanCam(キャンキャン)』の専属モデルとして活躍した仁香さん。約6年間務めた専属モデルを卒業し、長期休養に入るもその間に体重が13kg増えてしまった。あらゆるダイエットを試みるも効果がなく、仕事復帰後もモデルの仕事はほとんど入らなくなり、半ニートの状態に。29歳のときに仕方なくモデル業から離れ、ゲルマニウム温浴サロンをオープンした。

 新しい仕事を始めると、「痩せなきゃ」というプレッシャーから解放され、太ったままでいいと思えるようになった。ところが、交通費の節約のために自宅からサロンまで30分の徒歩通勤を続けたところ、約1年間で自然に元の体形に戻った。

 仁香さんは、そこでようやく激太りの原因に気づいたと言う。

 「太った原因はやっぱりストレスだったんです。私は18歳でモデルの世界に入ったときから、トントン拍子でステップアップしてきました。正直なところ、すごく悩んだり苦労したりすることなく、人気雑誌の専属モデル、表紙までやらせてもらって、ありがたいことに順風満帆だったんです。

 ただ、20代前半がメインターゲットの雑誌でしたから、いつかは次のステージへ進むことを考えていました。そこで私はまだ自分が求められているうちに卒業しようと思い、24歳で一区切りつけたんです。でも、いざ専属モデルを卒業したら、自分の存在意義が分からなくなってしまって。誰からも必要とされていないのではないかと思い込むようになっていったんです」