何かを成し遂げた女性は、華々しいキャリアで順風満帆に見える。でも実は、見えないだけで、思い通りにいかず悔しくて、泣いて、もがいて、落ち込んで……「失敗だらけの道」を歩んでいるかも。先輩たちの生々しい失敗談に、転機の乗り越え方、転び方、失敗を最高の糧にするヒントを学ぶ連載。今回は、トータルビジュアルプロデューサーで現在、法学部生のMANAMIさん(41歳)。後編です。

 モデル出身のトータルビジュアルプロデューサーで、中央大学で法律を学ぶ現役大学生でもあるMANAMIさん(41歳)。15歳のときからヨーロッパや東南アジアのファッションショーを中心に出演し、18歳から台湾を拠点にして人気モデルとして活躍した。その彼女の1つ目の失敗は10代後半のとき、同年代の海外モデルから「遊びでやってるなら辞めてほしい」とくぎを刺された。自分の甘さを思い知らされる経験だった。

 MANAMIさんが、人生2つ目の失敗として挙げたのは、34歳のとき。メイクアップアーティストとして順調にキャリアを重ねて2冊目の著書を出すときだった。自信満々で余裕で通ると思った企画が、あっさり却下されてしまったという。

「あれはまさに、自信満々だった私の心が折れた瞬間です」
「あれはまさに、自信満々だった私の心が折れた瞬間です」

 「それまでの自分のキャリアを踏まえて、メイク初心者でも失敗なくできるテクニック集を出したいと企画書を書いて。内容的に、完璧だと思ったんです。1冊目も評判になっていたし、大手メディアでも連載をしていたから、むしろ先方から『ぜひうちから出しましょう!』と言ってもらえると思っていました」

 ところが、出版社に企画書を持参して打ち合わせが始まるや否や、「もう、メイクの基本書は1冊出ているんです。これだとMANAMIさんじゃなくてもできる内容では……?」と即却下

 「取り合ってもらえない感じで、あっという間に帰されました……。それまで会う人たちは、どちらかというと自分に興味を持ってくれる人ばかりで、モデル時代のことやメイクアップアーティストに転身した理由など、あれこれ聞いてきてくれていました。すぐに話が途切れることも帰されることも一度も無かったので、バコーンと遠くに吹っ飛ばされた気がしました

今回は、「2冊目の著書を出版するとき」の大失敗について聞いた
今回は、「2冊目の著書を出版するとき」の大失敗について聞いた