毎日仕事に追われ、帰りの電車でうつむきながらスマートフォンと向き合う日々。本当にこれでいいのか、自分がしたかったことはこんなことなのかと、ふと思うことはありませんか? そんなときにぜひ試してもらいたいのが、スマホをちょっと手放して、自身と向き合う「内省」です。今回は、『マインドフルネス瞑想入門』などの著書のある、マインドフルネス瞑想協会代表理事の吉田昌生さんに話を聞きました。瞑想(めいそう)の効果について説明した上編(気づく力を高め、脳も鍛える「マインドフルネス瞑想」)に続き、下編は実践編です。

姿勢を正して、呼吸に意識を向けるだけ

 「瞑想」と聞くと難しく考えがちですが、やることは非常にシンプルです。姿勢を正して、繰り返される自分の呼吸に意識を向けて集中する。コントロールしようとせず、一つひとつの息の流れに注意を向け、意識が呼吸からずれたら、また戻す。

 後は、ただその作業を繰り返すだけです。

 誰でも最初は次々と湧いてくる思考に邪魔され、注意がそれますが、大丈夫。繰り返すことによって脳が鍛えられ、徐々に思考がしずまってきて、呼吸と体と心が一つになる感覚が高まってきます。

 その姿勢ですが、最も基本的な座法のポイントは次の3点です。