今月からスタートした「日経doors アカデミー」では「学び続けてキャリアアップ」をコンセプトに、ビジネスシーンで今すぐ役立つノウハウを週替わりでお届けします。今週は転職・適職編第1回です。内的キャリア(やりがい、働きがい)重視のカウンセリングを得意とし、長期キャリアのアドバイスに定評のあるキャリア・カウンセラーの錦戸かおりさんに、まずは「転職する、しないに関わらず、いつでも転職できる人材でいること」の大切さについて教えてもらいます。

 日経doors読者の皆さん、こんにちは。キャリア・カウンセラーの錦戸かおりです。この「転職・適職指南」では、転職したいと思ったときに転職できる自分になるための学びを提供したいと考えています。

 これからの時代、望むと望まざるに関わらず、皆さんの人生には転職を考える場面が出てくることでしょう。どんなときも慌てないために、日ごろから「ありたい自分」を知っておくことが大切です。初回ですので、総論からご説明させてください。

社会の変化とニーズにどう対応するか

 日経doors読者の皆さんは意識が高いと思いますから、これから社会の変化がより加速することはよくご存じでしょう。キャリアに直接関わってくる変化でいうと、大きく以下の3つの影響が大きくなってきます。

●終身雇用の終焉(しゅうえん)
●業務スキルの短命化
●職種の栄枯盛衰がさらに加速

 ひとつのスキルを頑張って身に付けても、テクノロジーの進化によってあっという間に不要になることが珍しくなくなります。同じ名前の職種でも、会社によって中身が全く違うことも出てくるでしょう。テクノロジーの進化は私たちの暮らしやキャリアに大きな影響を及ぼすので、情報をこまめにアップデートすることが必要になります。