社会人になったばかりの20代前半の頃、漠然と「結婚して子どもを持つ」ライフプランを描いていたと話す編集プロダクション「プレスラボ」代表の池田園子さん(35)。仕事にまい進する中、少しずつ「子どもは持たない」意志が固まってきたそうです。連載第1回では、池田さんが産まない人生を選んだ理由と、子どもがいないからこそできる社会への取り組み方、自分との向き合い方について話を聞きました。
(上) 池田園子 27歳で「産まない」生き方を選択 ←今回はここ
(下) 池田園子 子どもがいない私が社会に向けて実践したこと
27歳で「産まない」と決めつつあった
「30歳までに結婚して、32歳で子どもを1人産む」
現在、編集プロダクション「プレスラボ」(東京・豊島)の代表を務める池田園子さんは、社会人1年目の23歳のとき、手帳にこう記したそうだ。
「当時、1度は結婚してみたいと思ってはいたものの、『子どもを持つ』ことに関しては深く考えていなかったんです。勤務していた会社には、ワーキングマザーの先輩が多かったので、無意識に未来のロールモデルとして捉えていたのかもしれません。『結婚=子ども』といった固定観念がなかったとは言えないのですが、それが自分にとって、最良の選択なのかどうかはまったく考えていませんでした」
その後、池田さんは後に夫となる男性と出会い、同棲を経て27歳のときに結婚。同業者で仕事に理解があり、一緒にいると楽しいと感じられるパートナーだった。しかし、この頃には「子どもは産まない」と決めつつあったと話す。