今回紹介するのは、地方在住のフリーアナウンサー、奥平瞳さん(40歳・仮名)へのインタビュー。2010年に結婚して第1子を出産。子どもが2歳半になった頃、体に異変を感じて産婦人科を受診すると……。

PMSのイライラをわが子にぶつけまいと必死の日々

 広島県出身で明るくおおらかなフリーアナウンサー、奥平瞳さんが体調に異常を感じ始めたのは、2015年、35歳の頃。夫の転勤に同行し、山形県に住んでいたときのことだった。

 「PMS(月経前症候群)がひどくなってしまったんです。第1子が当時2歳半でイヤイヤ期の真っ最中だったこともあり、子どもに対するイライラが募って自分の気持ちをコントロールできなくなり、つい子どもに手を挙げそうになることが何度もあって。ある日の夕方、いつものように眠くてぐずる息子に対して感情的にどなりつけながら壁をこぶしでたたいた瞬間、ひきつって固まったわが子の顔が見えて『しまった!』と思いました。自分の感情さえコントロールできない情けなさからすっかり自信を失い、懺悔の気持ちで息子を抱きしめながら自分も号泣――。そんな毎日でした」

 その2年後、治らないPMSの苦しみから逃れたい一心で訪れた産婦人科で、おそらく一生忘れられないであろう言葉を医師から告げられる。

(画像はイメージです)
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