新しい年が始まり、あっという間に1カ月が過ぎましたね。毎日、大半の時間を費やしている仕事。せっかくなら負の気持ちで時間をムダ遣いせず、もっと幸せに過ごしていきたいものです。「幸福学」の第一人者で慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授の前野隆司さんに「幸せに働く」ための理論と実践をレクチャーしてもらう連載。今回は、人間関係を良好にし、前向きになるワークをご紹介します。

「私の仕事は、クレームを受けてばかり。最近、誰からも褒められていないかも……」

「職場ではいつも損な役回り。面倒なことも引き受けているのに、感謝されない」

「職場の人間関係に恵まれなくて……。転職する度に嫌な上司や同僚に悩まされている気がする」

「何をやっても思い通りにいかない私。働き続けられるか心配……」

「仕事でいつも失敗ばかり。『また失敗するかも』と思うと怖くていつも不安」

「家と会社の往復で代わり映えのない毎日。将来が漠然と不安になる」

 働き盛りの人からよく聞く上のような悩みは、大きく2つに分けられます。「誰からも感謝されない」「職場の人間関係に恵まれない」という悩みは、「ありがとう!」(つながりと感謝)因子が低く、「将来が不安」「失敗が怖くて心配」という悩みは、「なんとかなる!」(前向きと楽観)因子が低くなっているのかもしれません。