今、輝いている人にお金と人生、お金と仕事について聞くこの連載。メガネ業界を引っ張るOWNDAYS社長の田中修治さんに、なぜ14億円もの借金を背負って新たなチャレンジを始めたのか、について聞きました。

前編 14億円もの借金を背負って眼鏡会社を買収したワケ
後編 ピンチのとき頼るのは仲間 OWNDAYS田中社長  ←今回はここ

田中修治 OWNDAYS 社長
田中修治 OWNDAYS 社長
1977年生まれ。10代から起業し、21歳でWEBデザイン会社を経営。2008年、29歳の時、巨額の債務超過に陥っていた眼鏡専門店を展開するOWNDAYS を買収し、社長に就任。2011年に国内100店舗を達成。2013年にシンガポールに海外初出店。2019年2月時点で、日本を含めた12カ国・地域で300店舗を展開し、売上高200億円。自伝的小説『破天荒フェニックス オンデーズ 再生物語』(News Picks Book)は5万部を超えるヒットとなり、2020年にドラマ化されている
<OWNDAYS  田中修治社長>お金ヒストリー/21歳 WEBデザイン会社を経営/29歳 14億円の借金を肩代わりすることで、OWNDAYS を実質0円で買収/<あのときの1万円>奥野良孝さん(現CFO)をOWNDAYS 再生に参画するよう説得/35歳 シンガポールに海外1号店をオープン。以降、台湾、タイ、カンボジアなど東南アジアを中心に海外展開を進める/37歳 銀行取引正常化。会社を再生に導く/39歳 海外100店舗達成/42歳 日本、海外11カ国を合わせて300店舗を達成。売上高200億円(2019年2月)となり成長を続けている
田中修治さんの あのときの1万円

「現CFOの奥野良孝さんを口説くために使った飲食代」

もともと投資コンサルタント会社社員として、OWNDAYSにアドバイスをしてくれていた奥野さんをCFOとして引き抜くために使った飲食代。

日経doors編集部(以下、――) 前編では、29歳で巨額の債務超過に陥っていたOWNDAYSを買収し、再生へ向けて社員と対話するために全国の店舗を回ったお話を伺いました。後編では、2015年に海外進出されたときについてうかがいます。黒字化していたとはいえ、まだ資金繰りが苦しい中で、海外進出を決めたのはなぜなのでしょうか?