将来に備えて貯金をしなければと思ってはいるものの、趣味や本当に必要でないものにお金を使ってしまうから、収入が平均より少ないからなど、貯められない理由はそれぞれです。20代から30代のdoors読者が抱える「貯金ができない」悩みについて、やさしいお金の専門家/金融教育活動家の横川楓さんがアドバイスします。

30代でマンション購入、50歳までにローン完済が目標

 目標を持ち、スムーズに貯金をしている会社員の伊藤早苗さん(28歳・仮名)。節約のために自分の楽しみを制限してしまうことに疑問を持っているそうです。また、マンションの購入で後悔しないために、注意したい点を横川さんに教えてもらいました。

◇相談者プロフィール
伊藤早苗さん(28歳・仮名) メーカー勤務正社員 東京近県で一人暮らし

◇相談内容
私は35歳くらいまでにマンションを購入することが目標です。できれば40代、50歳までにローンは完済したいと考えています。会社のボーナスは決算賞与の年1回ということもあり、日々の節約、貯金が大事と思っています。できるだけ頭金を貯めたいので、頑張って節約中。コロナ禍による外出制限と在宅勤務などでかなりお金を使う機会が減り、とても順調に貯金できていますが、このまま節約ばかりでいいのかな? とも思います。また、30代でマンションなどを購入する場合の注意点などを知りたいです。
伊藤さんの家計簿
 ・家賃     7万5千円
 ・食費     1万5千円
 ・光熱費    1万5千円
 ・通信費    8千円(スマホ、ポータブルWi-Fi)
 ・雑費     6千円(生活用品など)
 ・交際費    7千円
 ・美容・衣服費 8千円
 ・交通費    2千円
 ・保険     4千円(医療保険、就業不能保険など)
 ・つみたてNISA 1万円
 ・貯金     11万円

 ★現在の貯金額 400万円(賃貸契約の更新費や冠婚葬祭などの急な出費もここから出している)

 ほとんど浪費もなく、着実にお金を貯めている伊藤さんについて、横川さんは「本当にすばらしい。でも、貯金についてもう少しポジティブになってほしいですね」と話します。