日経doors編集長コラム、2回目の更新です。激動すぎる日々で、どう存在感を発揮し、キャリアを磨いていくか、今月はそんなことを一緒に考えていきたいと思います!

 皆さん、こんにちは。日経doors編集長の飯泉梓です。このコラムも無事2回目を更新することができました、と書き出したくなるほど激動の日々ですね。コロナによって刻々と事態が変化するなか、8月29日には安倍晋三首相が退任を表明しました。突然の辞意を激しく非難する声も聞こえてきますが、皆さんはどんな感想をお持ちでしょうか。

 この政権は女性活躍に限っていえば「2020年までにあらゆる分野における指導的地位に占める女性の割合を30%に」という数値目標を掲げ、ジェンダーギャップの課題に光を当てたという功績を残しました。ただし、その数値目標は2020年には達成できず、先送りという結果に。私自身も日々の取材を通していまだ、根強いジェンダーギャップを感じています。

 ただし、嘆いてばかりいては何も変わらないのは事実です。もう少し長期的な視点に立ってみると、私が会社員人生をスタートさせた20年前からは確実に前進しています。あの頃は……で始まる昔話は興味がないかもしれませんが、今よりジェンダーのギャップが歴然と残っていました(少しだけ話しますと、取材先に「お嬢さんは?」と話しかけられたり、「女はいいよねー、結婚したら仕事手を抜いても生きていけるから」と同僚に言われたり、などなど、ここでは書けないとんでも発言&行動が本当に多かった。そして甘んじてそんな発言を受け入れていた自分に嫌気がさしますね)。

 それにこのコロナによって働く環境も日々アップデートされています。テレワークが主流になり、これまで評価に影響していた「オフィスの滞在時間」や「頑張っている感じ」は評価の対象から外れ、より成果にフォーカスされやすくなる傾向にあるようです。

 こんな今だからこそdoors世代が存在感を発揮するときです! 変化には軽やかに対応できるし、テレワークのカギとなるITスキルにも強い。そしてキャリア、ライフに対するパワーがあふれている。私たち日経doors編集部はそんな読者の皆様の力になるような情報を届けたい、そして女性活躍を停滞することなく、もっと加速させていきたいと切に願っています。

 そこでお届けするのが9月前半の特集が「テレワーク時代の人間関係を制する!」です。

 テレワークが主流となるなかで、これまで通りのコミュニケーションでは立ちゆかなくなってきています。より「言語化」する力が求められ、チャットを始めとしたテキストコミュニケーションのスキルを磨く必要があります。そこで、この特集では、オンラインでも評価を上げて、成果を出すための最新コミュニケーションスキルをまとめました。読むと読まないとでは大きな差がつくはずなので、ぜひご一読ください。 

 9月後半の特集が「リーダーたちの情報収集術」です。新しいアイデアや独自のビジネスモデルを考えるには情報収集は欠かせません。けれど、ネットの海の中には玉石混交の情報があふれています。時に間違った情報を正しいと認識してしまう危険があるというのは、このコロナ禍で誰もが感じたことなのではないでしょうか。そこで、さまざまなリーダーにどんなアンテナを立て、どのように情報を収集して、キャリアに生かしているのか、リアルな情報収集術について根堀り葉掘り聞いてきました。ぜひお役立てください。

 それでは今月も残暑に負けず、歩みを進めていきましょう! 今月はオンラインイベントを2回開催予定です。日経doorsアカデミーでおなじみの竹末研一先生の「ハイレベル英語講座」と法政大学キャリアデザイン学部教授の田中研之輔さん、通称「タナケン先生」の「キャリアセミナー」です。こちらでもお会いできるのを楽しみにしています。

 また、日経doors編集部員のツイッターでは日々思ったことや取材の裏話を届けています。ぜひフォローしてください!

文/日経doors編集長 飯泉梓