結婚してみたものの、なんだかしっくりこない、予想外の出来事がおきた・・・・・・などさまざまな理由で離婚を選んだ女性たち。離婚という経験を通して学んだこと、得たことを共有します。

「結婚だけなら、努力すれば誰でもできる」と話すのは、会社員の安藤沙耶香さん(仮名)。短期集中で婚活に取り組み、交際3カ月で自分のことを大事にしてくれる優しい彼と結婚した。ところが、結婚生活の中で思いもよらない彼の本心を知ったとき、幸せの歯車が狂い始めた。

結婚に縛られていた私の失敗

婚活開始から約4カ月で結婚

 「今から1年以内に結婚する!」。安藤沙耶香さん(仮名)がこう決意し、婚活を始めたのは2019年の夏、27歳のとき。これまでも何人かの男性と交際してきたが、金銭感覚が違ったり、相手に依存癖があったりしてうまくいかず、恋愛に疲れていたからだった。

 「私の人生のプライオリティーは仕事。会社の仕事の他に、自分でも事業を立ち上げたので、やるべきこともやりたいこともたくさんあります。公私はきっちり分けるタイプですが、今までは相手に振り回されることが多かったので、早く結婚したほうが落ち着いて仕事に集中できると思ったんです。正直、年齢的な焦りもありました」

 婚活を始めるに当たり、安藤さんはまず、身近な人間関係を見直した。以前知り合った独身男性に片っ端から声を掛けて食事に行き、友人には紹介を頼んだ。約1カ月の間に十数人と会い、最終的に同じ年の実業家、ケイタさん(仮名)と付き合うことになった。

 「友人の紹介で出会い、かっこいいなと思いました。ファッションセンスがよく、自分を持っている人だと感じられたし、いつも寄り添って話を聞いてくれた。何より私が『付き合って』ではなく『結婚して』と言ったら、『いいよ』と言ってくれたんです」

 交際は順調に進み、1カ月後には同居を開始。それから2カ月後に、ケイタさんから指輪とともにプロポーズされた。安藤さんは「結婚前提で付き合っていたとはいえ、改めて言われるとうれしくて号泣しました。彼は私のためにちゃんと時間をつくってくれるし、すごく優しかったんです。この人となら幸せになれると思いました」と振り返る。

 しかし、このとき安藤さんは、2人の間に大きな「結婚観のずれ」があることに気づいていなかった。

<安藤さんが離婚から学んだこと>●婚活するときに、自分と向き合えていなかった/●結婚とは自分の生き方、人生と向き合うこと/●小さな違和感に向き合う勇気がなかった/●結婚に縛られていると、自分が本当に楽しいと思うこと、幸せに気づけない