結婚してみたものの、なんだかしっくりこない、予想外の出来事がおきた・・・・・・などさまざまな理由で離婚を選んだ女性たち。離婚という経験を通して学んだこと、得たことを共有します。

結婚したら幸せになれると思っていたのにーー。26歳で入籍し、5年で結婚生活を終えてしまった櫻井萌さん(仮名・32歳)。離婚したのはなぜだったのか。萌さんが離婚経験から得た学びはなんだったのか。

あんなに憧れた結婚 結婚式の最中に「やめたい」

 「とにかく27歳までに、結婚したかったんです」。そう話すのは、都内の広告代理店で働く櫻井萌さん(仮名・32歳)。その願い通り、26歳の冬に入籍。しかし、結婚生活は5年で終わりを迎えてしまう。なぜなのか。萌さんの、離婚の裏側を聞いた。

 元・夫のタツヤさん(仮名)と知り合ったのは、共通の友人を介しての飲み会だった。萌さんはそのとき25歳。長くお付き合いした男性と別れたばかりだった。原因は「彼の浮気」。「早く新しい人に出会いたい」とやさぐれる萌さんを見かねた友人が、飲み会をセッティングしてくれた。

 萌さんより7歳年上のタツヤさんは、ルックスも良く、勤めている企業も収入も悪くなかった。性格も優しく、「世間から見た評価」は高いはずだ。「元彼とは同い年だったので、『次は年上の落ち着いた人がいい。もう傷つきたくない』と思っていました。彼から交際を申し込まれたとき、優しい性格も好印象でしたが、なにより『年上の安心感』に引かれました

 萌さんとタツヤさんの交際は、きわめて順調だった。交際から約半年たった夏、お互いの夏季休暇を利用して、初めての旅行へ行くことにした二人。旅先に選んだのはチュニジア、萌さんが行きたかった場所だった。約10日間の旅の終盤、美しい夕日が見えると有名なスポットで、萌さんはプロポーズをされる。

 「まさか、プロポーズされるなんて思っていなかったので、正直『えっ、もう?』と思いました(笑)。でも、27歳までに結婚をしたかったし、次に付き合う人と結婚したいと思っていたので、承諾しました

 交際から約8カ月、萌さんが26歳の冬に、二人は入籍。翌年に結婚式を挙げた。しかし、あんなに憧れていた「結婚」のはずが、萌さんは結婚式の間中、「この結婚、やっぱりやめたい……」と考え続けていた。

 「実は、式の前から『彼のこと、本当に好きじゃないのかも』と思っていて。それは『この人と結婚していいのだろうか』というマリッジブルーかもしれないし、もしかしたら、本当に好きじゃないのかもしれない。それが自分でももう分からなくなっていて」

 確かに彼はスペックもルックスもいい。世間的には好条件なはずだ。けれど、萌さんのタイプかといえば、そうではなかった。

 「心の中では『この人よりも、振られた元彼のほうが私には合っていたのに』とずっと思っていました。でも、ここで投げ出したら周りの人たちにも迷惑がかかる。『結婚する』と覚悟を決めたのだし、もしかしたら結婚後に彼を好きになっていくかもしれない。『ひとまず、このまま続けてみよう』と決意しました」

 「27歳までに結婚したい」という強い思いから、自分の気持ちを深掘りすることなく「結婚」を選んだ萌さん。しかしその結婚生活は、5年で終わりを迎える。萌さんが離婚から学んだことはなんだったのだろうか。

<萌さんが離婚から学んだこと>1.相手に対して思いやりの気持ちを持つ/2.自分の中で、相手の言動の「OK/NG」事項を明確にしておく/3.小さな違和感があったら、立ち止まったほうがいい