結婚してみたものの、なんだかしっくりこない、予想外の出来事がおきた・・・・・・などさまざまな理由で離婚を選んだ女性たち。離婚という経験を通して学んだこと、得たことを共有します。

離婚を経て、2度目の結婚は事実婚を選んで「正解だった」と話す漫画家・水谷さるころさん。『結婚さえできればいいと思っていたけど』という自身の経験を元にしたマンガエッセーを出版され、話題になりました。まさにシングルのdoors読者の心の声のようです。「早く結婚したい」と焦りを感じている読者に向けて、水谷さんが自身の経験を基にアドバイスしてくれました。

「結婚すれば不安がなくなる」はうそ

日経doors編集部(以下、――) ご著書『結婚さえでればいいと思っていたけど』にはご自身の結婚と3年半で離婚にいたるまでの経緯が書かれています。「結婚さえできればいい」と思ってしまったのはなぜでしょう。

水谷さるころさん(以下、水谷) 20代後半は「結婚したい!」と切実に思っていて、こちらから「結婚のメリット」を熱くプレゼンして結婚しました。当時一番不安だったのは「人生の先行きが見えないこと」でした。パートナーが決まればどんな生活ができるか見えてくるし、その先の仕事などの目標も決めやすくなります。曖昧な状態がいやで、「次のことを考えられる」というスタート地点に立ちたかったんですね。

 とにかく結婚したいという状態までいかなくても、「結婚したら不安や焦りがきっとなくなるんだろうな」と思っているなら危険信号です。

水谷さるころさんの著書『結婚さえできればいいと思ってたけど』より。水谷さん自身の結婚、離婚、再婚ストーリーが描かれている
水谷さるころさんの著書『結婚さえできればいいと思ってたけど』より。水谷さん自身の結婚、離婚、再婚ストーリーが描かれている
<「結婚さえできればいい」と思ったときに陥りがちな罠>・相手のいいところばかり見てしまう/・相手は「永遠にお客さん」で家事も育児も引き受けてしまう/・何か問題がおきても一人で解決することになる<心地いい結婚をするために実践したいこと>・趣味やペットを飼うことで「さみしくない状態」を作り出す/・周囲の人の意見に素直に耳を傾ける/・相手が自分と同じくらい「結婚」への熱量があるか確認する/・相手と生活や将来の不安を共有し、役割分担できるか確認する/・期限付きの同棲をしてみる