ストレスが溜まったり、落ち込んでしまったりするときに、その対処法を知っていれば、心強いはず。さまざまな専門家や過去にメンタルダウンした経験がある女性からメンタルを守る方法について聞きました。

20代で自殺を図り、精神科入院、生活保護受給などの「どん底」を体験した小林エリコさんは、現在はNPOで働きながらメンタルヘルスを維持しています。つらい経験をしたことを振り返って「あのとき、こうしておけばよかった」と思うことや、今の生活の中で工夫していることなど、メンタルを保つためのヒントを教えてもらいました。

月12万円の1人暮らしで追い詰められた

 「経験しないと分からないことは多い。病気になったことも人から見放されたことも、すべて大切なこと。今は自分の人生を肯定できるようになった」と、小林エリコさん(44歳)は穏やかな笑顔を見せます。

 本や漫画が好きで、短大卒業後に編集プロダクションに就職し、アダルト漫画の編集担当に。仕事は多忙を極め、どんなに残業しても残業代は出ませんでした。社会保険もない会社で、体力的にも精神的にも金銭的にも限界を迎え、眠れない日々が続き、メンタルクリニックで向精神薬などをもらってしのぎました。「だるい、死にたい」――初めての一人暮らしと激務の日々に耐え切れなくなり、クリニックでもらった薬を大量に飲んで衝動的に自殺を図ったのです。

1977年茨城県生まれ。短大卒業後、アダルト漫画雑誌の編集に携わっている時に自殺を図り退職。精神科に通院しながら、NPO法人で事務員として働く。著書に『この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。』(イースト・プレス)
1977年茨城県生まれ。短大卒業後、アダルト漫画雑誌の編集に携わっている時に自殺を図り退職。精神科に通院しながら、NPO法人で事務員として働く。著書に『この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。』(イースト・プレス)

 小林さんはその頃に戻れるなら自分に伝えたいことがあるといいます。そして、今の生活で工夫していること、メンタルを保つためのヒントを教えてくれました。

<小林エリコさんのメンタルの整え方>心がつらかった時代の自分に伝えたいのは、○○。しんどい時は○○/疲れを感じたら○○/趣味に没頭する時間など○○を意図的につくる/コロナ禍での生活はすべて諦めるのではなく、○○検討する/夜寝る前に○○で不安を軽減させる/「○○」をつけて、自己肯定感を上げる