「洋服を買いに行くのが面倒」「オシャレしたいけど悪目立ちは嫌」「コスパ最優先」――こんなdoors世代の本音を基に“超おしゃれ”じゃなくてもきちんと感を表現でき、個性を生かせる仕事服の選び方・着こなし方を専門家に徹底取材!

 「仕事服は、極論を言うと、仕事の生産性を上げるためのものなんです」と力強く語るのは、『もう通勤服に悩まない』(講談社)著者の小山田早織さん。小山田さんは、企業で働く女性たちの悩みを聞きながら、ワードローブをチェックし、スタイリング改善のアドバイスをしてきた、20代向け女性ファッション誌やテレビのファッションコーナーなどで活躍する超人気スタイリストだ。

 「働く女性のカウンセリングを通してよく聞くのが、『目立ち過ぎは避けたいので、いつも同じ服』『通勤服は、あまり重要視していない』といった声です。『仕事服はつまらないもの』というイメージがあり、自分があまり好きじゃないものをなんとなく着ている人が多いようです」

 とはいえ、仕事服を着る機会は、週7日のうち5日。「なんとなく無難でいいや」と仕事服を選んでいると、1年のうち約8カ月間を「テキトーに選んだ服」で過ごすことになる。

 「服って、瞬時にいろいろな情報を読み取られるんですよ」と小山田さん。ヨレヨレのニットを着ていると、仕事も雑なのでは?と思われたり、いつも同じ服を着ていると、状況に応じた的確な判断ができないのでは?と思われたりする。

「仕事服の印象は、自分の仕事のセンスに直結してしまいます」(写真は小山田早織さん本人)
「仕事服の印象は、自分の仕事のセンスに直結してしまいます」(写真は小山田早織さん本人)

 「そもそも仕事服は、自分のために選ぶものではなく、仕事でかかわる相手に信頼感や安心感を与えるための服なんです。周囲に無駄な心配をかけず、仕事に集中するための衣装であり、働いている自分をブランディングする必須アイテムと言ってもいいでしょう。自分が思う以上に、TPOに合った服を選べるセンス=仕事のセンスと見られていると思ったほうがいいんですよね」

 でも、一からファッション誌を見たり、コーデ画像を検索したりして、あれこれと時間をかけて選ぶのも悩むのもめんどくさい。そもそもおしゃれ過ぎるのだって避けたいのに。どうすれば、もっと簡単に効率よく仕事服を選べるのだろう。

 小山田さんによると、仕事を覚えてスキルを磨く20代ならではの服、後輩ができてリーダーとして中堅で活躍する30代ならではの服の選び方には違いもあるとか。そこで、世代ごとにオススメする仕事服ブランドと、これさえあればワードローブの柱が完成するという7アイテムを教えてもらった。

それぞれの世代が仕事服選びで意識したいポイントも合わせて解説。詳しくは2ページへ
それぞれの世代が仕事服選びで意識したいポイントも合わせて解説。詳しくは2ページへ
具体的にどんなものを選べばいいのか。なるほど!が詰まった解説は3ページから。
具体的にどんなものを選べばいいのか。なるほど!が詰まった解説は3ページから。