「洋服を買いに行くのが面倒」「オシャレしたいけど悪目立ちは嫌」「コスパ最優先」――こんなdoors世代の本音を基に“超おしゃれ”じゃなくてもきちんと感を表現でき、個性を生かせる仕事服の選び方・着こなし方を専門家に徹底取材!

季節の変わり目を迎えると、ECサイトのショッピングモールや街のショーウインドーをチェックしながら、お買い物計画を立てる人も多いのではないでしょうか。限られた収納スペースを有効に使うためにも、手元には確実に着る服だけをキープしておくのが理想です。そこで今回は、片付けアドバイザーの石阪京子さんに「服のムダ買い」をなくすための仕事服の「コスパ」や賢い買い物術について話を聞きました。

「欲しい服」より「必要な服」を買う

 クローゼットの中に、買ったはいいけど着ていない服、何年も捨てられない服はありませんか? 少しでも心当たりのある人は、「服のムダ買い」をしている可能性が大!

 片づけアドバイザーの石阪京子さんは、「服はとことん着倒すもの、つまり消耗品の一つと考えましょう。服を買うときに『1回あたりの着用コスト』を計算する習慣を身に付ければ、ムダ買いを抑えることができます」と話します。

 「仕事服についても企業会計の減価償却費と同じ考え方をしてみましょう。例えば、5000円のニットを10回着れば、1回あたりの着用コストは500円。20回着れば、1回あたりのコストは250円になります。通勤用の服を必要経費と捉えて、『1日にかけられる服飾費』のボーダーラインを設定し、それを超えるものは購入しないようにすればいいのです。単純に『欲しい服』よりも『必要な服』だけを買うように意識改革していきましょう」

 「購入時の価格」より「何回着るか」を基準に選べば、必然的に不要な服はなくなってくるという石阪さんに、服を買うときの目安となる「コスパ計算方法」を教えてもらいました。

同じ値段の服でもトレンドのデザインとシンプルなデザインのどちらかが高コスパ?
欲しくなるのはトレンドのデザインの服、仕事服として使えるのはシンプルなもの。「コスパ」の観点から考えると…
1回の着用コストを計算する方法は次ページで解説
服を減価償却するための3ステップ。STEP1. 「1回の着用コスト」を算出する、STEP2.着用コストの高い服、低い服をグループ分けする、STEP3. 「高コスパ服」「低コスパ服」の傾向をリスト化し、買い物に生かす