祝・新社会人! これから社会で活躍していく皆さんを日経doorsは全力で応援します! 会社で役立つビジネスマナー、先輩からのメッセージを通じて自分だけのトビラを開けるためのヒントを見つけてください。

現・リクルートキャリア新卒入社1年目で営業成績1位、全社MVP受賞をはじめ、累計売上歴代1位という数々の大記録を持つ「伝説のセールスウーマン」・森本千賀子さんが新人時代に、強いキャリアを築くために大切にしていたこととは?社会人として身に付けておきたいこと、働く上での心意気、マナーについて余すことなく教えてくれました。

すべての偶然は必然 日々を全力で生きよう

 皆さんは「キャリア」というと、自分で選んだり、決めたりするものだと思っていませんか?

 実は、必ずしもそうではないのです。キャリア理論の一つに「計画的偶発性理論」(Planned Happenstance Theory)というものがあります。スタンフォード大学のクランボルツ教授による理論で「個人のキャリアの8割は予期しない偶発的な事象によって決定される」というロジックです。

 これは、一見、自分の目標とは直接関係ない出来事が起こっても、目の前のことに一生懸命取り組むことで、おのずと自分の目指すゴールへたどり着くことができる、ということ。つまり、キャリアとは自分で意思を持って選択しながら築くことも大事ですが、むしろ目の前で起こる偶然の出来事をどのように生かすかで未来が大きく変わることもあるのです。

 doors世代の方からは、よく「将来が不安」という声も聞こえます。でも、はっきり言って5年後、10年後のことなんて誰にも分からない。私自身もリクルートキャリアに入社したときは、リクルートが上場するなんて思いもよらなかったですし、転職市場がこれほどまでに拡大するとは予想できませんでした。

 だから、見えない未来のことを不安に思っても仕方ない。それよりも、今、目の前にあることを一生懸命やることがより良い未来につながると思います。