5つのマインドを磨こう!

 「偶然の出来事」を自分の糧にするには、最初にゴールを設定しておくことが大切。まず、明確にしておきたいのは「どんな状態であれば自分がハッピーでいられるか」ということ。どんな環境で、誰と、何をしているのが自分にとって幸せなのか。自分の大切にしたい価値観をゴールに設定し、イメージしておくのです。行き先さえ分かっていれば、遠回りしたり寄り道したりしても、必ず「偶然の出来事」がゴールまで連れて行ってくれますから。

 そして、仕事に必要なスキルに加え、好奇心、持続性、柔軟性、楽観性、冒険心の5つのマインドを磨いておきましょう。日々、このマインドを意識して行動することで、直感が磨かれ、自分にとって必要な選択ができるようになります。

●強いキャリアを築くための5つのマインド
1.好奇心 幅広い分野に興味を持つ。やってみないと分からない
2.持続性 簡単に諦めない、「これ以上ムリ」と思うまでやりきる
3.柔軟性 さまざまな出来事をチャンスに変える、変化を楽しむ
4.楽観性 前向きな気持ちを忘れずに取り組む
5.冒険心 結果が分からなくても、挑戦。勇気をもって行動する

 特に女性は、結婚や出産、復職、キャリアアップなど、人生における重要な選択をしなければならないときがあります。そんなとき、私は「やりたいか、やりたくないか」を基準に、より楽しく「ワクワク」するほうを選んできました。自分に起きたことを「チャンス」と捉えることで、よりポジティブな選択ができるようになるのではないでしょうか。

「何のために働くか」、もう一度考えてみて

 そもそも「働く」ことは「よりよく生きる」ための手段の一つ、「キャリア」とは生き方や人生そのものです。だからこそ、「自分は何のために働くのか」をもう一回考えてみてほしい。

 私の場合は、経営者だった父の背中を見て育ったので、中小企業の苦労や人材の大切さを実感していました。だからこそ、人に関わるソリューションを提供し、中小企業を応援したいと考え、リクルートキャリアに入社しました。それが私の働く意義であり、今も変わりません。

 働くことの「大義」を自分で見つけられた人は、仕事に本気になれるし、努力もできる。だからこそ、結果もついてくるのです。

 私は、こうした原体験が根底にありますが、「なかなか仕事の意義を見いだせない」という人もいるでしょう。そんなときは、自分の仕事が会社全体、ひいては社会の中でどんな機能を果たしているか、目の前のお客様のお客様、エンドユーザーまでイメージを広げれば、見え方が変わるはず。たとえ異動や配属で自分の希望とは異なる仕事場だったとしても、働く意義そのものを見つけることができると思います。

「あなたは何のために働く?」―大義がある人こそ、力強くキャリアを築いていけるのです
「あなたは何のために働く?」―大義がある人こそ、力強くキャリアを築いていけるのです