自分の夢や目標について確認したり、考えを整理したりするのに便利なのがノート。デジタル全盛の時代でも、手書きのノートを活用している人は少なくないようです。ノートを使って夢をかなえたり、思考整理をしたりしている著名人に話を聞きました。

1990年代に芸能界デビューし、独創的なスタイルと明るいキャラクターで人気を博した篠原ともえさん。現在は、芸能活動に携わりつつ、衣装デザインや企業コラボレーションといったクリエーティブ分野で幅広く活躍中です。「メモに自由に描くことで夢を育んできた」と話す篠原さんに、今回、貴重なアイデアメモを見せてもらいました。メモの背景にある篠原さん流・チャンスをつかむ秘訣(ひけつ)も特別公開!

メモと鉛筆は大切なビジネスパートナー

 2019年に夫とともにデザイン会社を設立し、現在、デザイナーとして活躍している篠原ともえさん。松任谷由実さんやジャニーズグループの嵐、水森かおりさんなど、トップアーティストのステージ衣装のほか、プロダクトパッケージ、アクセサリーなど、多岐にわたるクリエーティブ活動に取り組んでいます。

 「四六時中デザインのことを考えている私にとって、メモと鉛筆は大切なビジネスパートナー」と話す篠原さんが愛用しているのは、切り取り可能な「クレールフォンテーヌ」のメモパッド。つねに持ち歩き、ふと思いついたアイデアやイメージ、心に響いた風景などをすぐに書き留めているそうです。

 直近で手掛けた「モイストラボ」(明色化粧品)のパッケージデザインの際は、通勤中に通る公園の木々や飛び交う小鳥をイラストにしたものがデザインのベースになりました。

 「今回のプロダクトは、幅広い年代の方が使う製品なので、どなたが手に取っても違和感のないデザインを、と考えていました。使うたびに日常の中にある小さな喜びを感じてほしいという思いがあり、身近な自然をモチーフとして選択。ユーザーの皆さんが鳥のように自由に、生き生きと毎日を過ごせるよう、願いを込めてデザインしました」

「ずっとコスメのパッケージデザインに挑戦したかったので、オファーをいただいたときはわくわくしました。今回のデザインもとても気に入っています」
「ずっとコスメのパッケージデザインに挑戦したかったので、オファーをいただいたときはわくわくしました。今回のデザインもとても気に入っています」

 篠原さんにとって、メモすることは思いついたアイデアを書き残す目的以外に、やりたいことをやるための事前準備でもあるそう。今回は、学生時代のスケッチから、「めったに人に見せることがない」というアイデアメモまで、次ページから大公開します!

「筆圧が強い」と話す篠原さんは、1.3~1.4ミリのシャープペンを愛用中。ドイツの文具メーカー、ステッドラーのものがお気に入りだそう
「筆圧が強い」と話す篠原さんは、1.3~1.4ミリのシャープペンを愛用中。ドイツの文具メーカー、ステッドラーのものがお気に入りだそう