「今の会社に居続けるべきか」「転職するか」を迷ったとき、何を判断基準にしたらよいのでしょうか。オンラインキャリアカウンセリングを提供するミートキャリア代表の喜多村若菜さんに、転職するかどうかの判断基準にすべきポイントを教えてもらいました。さらに、「今の会社に居続ける」選択をしたとき、より自分らしく働けるようになるコツも聞いています。

ミートキャリア代表 喜多村若菜さん
ミートキャリア代表 喜多村若菜さん

4つの見極めポイントで判断

 喜多村さんに聞いた「今の会社に居続けるべきか」「転職するか」を迷ったときの判断基準は、大きく分けて4つ。1つ目は「実現したいことが明確にあるかどうか」。

 「実現したい目標が明確にあり、現職ではかなえられない場合は転職すべきです。注意したいのは、『ただ漠然と転職がしたい』とき。将来に不安を感じ、このまま漫然と過ごしていてもいいのかと思いつつも、特に何がしたいか明確ではないときは、転職の前にまずやってほしいことがあります」と喜多村さん。

 2つ目は「仕事に求める優先順位を考えてみて、それがかなえられているか」。収入や待遇、やりがいやキャリアアップにつながるかなど、優先するものは人それぞれ。

 「その優先順位が高いものがかなえられているか、考えてみる。すると、自分は仕事を通して何をかなえたいのかがはっきりすると思います。ただし『かなえられていないから、すぐに転職を考える』という訳ではありません」

 3つ目は「今の職場で交渉してみる余地はあるか」。2つ目で挙げた優先順位の高いものに満足していないとき、すぐに転職を検討するのではなく、まず「上司や会社に交渉してみてほしい」と喜多村さん。

 仕事のやりがいに不満がある、収入をもっとあげたい、職場の人間関係をなんとかしたい、在宅勤務・副業をしたい、といったそれぞれの優先したい条件がかなえられていない時に、どう交渉すればいいのか、アドバイスを紹介します。

 最後は、「今の職場が成長機会と捉えられるかどうか」。頼りない上司、ふがいないリーダー、そんな人たちに振り回されて、転職が頭をよぎる……。そんなときも、すぐ転職活動に移るのではなく、「まずはポジティブな思考に切り替えてみることをおすすめします」と喜多村さんは言います。

 それでは具体的に、一つずつ掘り下げていきましょう。