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就職活動を経て、家族も喜ぶような大手企業に入社した白坂彩香さん(28歳)。しかし、「突然の地方配属」「アナログな職場環境」などを経験し、2年目から転職を検討するように。転職活動では決して焦らず、情報収集や勉強などに約2年を費やした結果、未経験でITエンジニアへの転職に成功しました。白坂さんはどのようにして、新卒時代から感じていたキャリアのモヤモヤを抜け出し、憧れの職業に転職することができたのでしょうか。
希望していた大手企業に入社したけれど…仕事で抱える2つのモヤモヤ
白坂彩香さんは2018年、新卒で日本年金機構に入構しました。大学で貧困や経済について学び、社会保障に関わる仕事をしたいと思っていた白坂さんにとって、まさに理想の企業でした。将来の安定を見込める労働環境ということもあり、家族も喜んでいたといいます。
しかし、入社してすぐに予想外のことが起きました。1年目から山形県への地方配属を命じられたのです。
「広域異動がある可能性がある、とは聞いてはいたものの、その機会がすぐに訪れるとは思いもよりませんでした。大学時代から東京に住んでいて、今後もしばらくは都内にいるつもりでした。友人や知り合いのいない土地で不安を抱えながら、社会人のキャリアがスタートしました」
約3年間、山形県の年金事務所での窓口対応や事務業務を経て、異動希望を出し続けていた東京本部へ配属されることになりました。
白坂さんが東京本部への異動を希望していた背景には、「システム化されていない仕事が多い労働環境に不安を抱えていたため、本部のIT部門で推進していた基幹システムの入れ替えプロジェクトに携わりたい」という思いもありました。
「ただ、東京へ戻れたとしても、『またすぐに異動の辞令を受けたらどうしよう』という不安な気持ちが拭えず、2年目の冬から転職を視野に入れるようになりました」