キャリアに役立つ情報や、自分にマッチする仕事・新しいつながりと出会えるキャリアSNS「YOUTRUST」代表の岩崎由夏さん、キャリア特化型コーチング・サービスを展開する「ポジウィル」代表の金井芽衣さんの二人とキャリアの最適解を見つけるための対談を実施。下編では、前向きにキャリアを築く上で最も大切にしてほしいこと、マインドセットの方法などを聞きました。

転職に不利な人とは?

編集部(以下、――) 新卒採用を主軸にする企業が減少傾向にあり、ジョブ型雇用(必要な業務に対して、その職務に適したスキル、キャリアを持つ人を雇用する方法)の流れが来る中で、「私はこれができます、得意です」と言えるものがない人は将来的に厳しくなるかもしれませんね。

岩崎由夏さん(以下、岩崎) 現在の転職市場でも、「これだ」というキャリアの武器がある人は多くの企業で引く手あまたですが、「これというものがない」という人は悩んでいますね。まだキャリアの土台となるものがない人は、頑張って築き上げてほしいと思います。

「経験が短くても、やれることであれば自信を持って『できる』と言っていいのです」(岩崎)
「経験が短くても、やれることであれば自信を持って『できる』と言っていいのです」(岩崎)

金井芽衣さん(以下、金井) 転職において、最もよくないと思うのは「なんでもできます」という人。スタートアップ企業なら歓迎される場合もありますが、転職先の選択肢を増やすなら広く浅くキャリアの幅を広げるよりも、得意分野を見つけて磨いたほうがいい。ストイックにスペシャリストを目指さなくてもいいですが、例えば、事務職であればエクセルの民間資格を取っておく、営業職なら数値的な実績を上げるなど、スキルやキャリアに説得力を持たせることが必要だと思います。

岩崎 厳しい言い方をすると、なんでもできるということは、結局、強みがないのと同じとみなされてしまいます。企業にとっては、どのポジションに配属すればいいのか迷うので、ポジティブに捉えられません。自分は何を強みとするか。20~30代前半でそれを確立させておく、または方向性を定めておいたほうがいいですね。