「朝、起きたときから既に疲れている」「最近、仕事でもプライベートでも何となくやる気が出ない」――。そんなあなたはもしかしたら、「脳」が疲れているのかもしれません。精神科医で禅僧の川野泰周さんに、現代人が陥りがちな「脳の疲れ」をリフレッシュさせるノウハウを聞きました。上下編でお送りします。

(上)「脳疲れ」生むマルチタスク 20~30代の対処法は
(下)1分からできる休息法 マインドフルネス瞑想 ←今回はここ

1日1分でも有効! スキマ瞑想

 最も基本的な瞑想(めいそう)の方法として挙げられるのは「呼吸瞑想」です。以下のような方法で行います。行う時間などに定めはないので、通勤や仕事の合間の1分でもOK。呼吸という「今、ここに確かにあるもの」=シングルタスクにだけ意識を向けてみてください。

呼吸瞑想のやり方

1 背筋を伸ばす
2 鼻から自然なリズムで息を吸う
3 肺に空気が入り、胸やおなかがふくらむのを感じる
4 鼻から自然なリズムで息を吐く。これを数回繰り返す

 やっていることがシンプルなだけに、「呼吸」以外の雑念が浮かんでくることもありますが、大丈夫。「『私は今、他のことを考えているな』という事実だけを受け止め、否定しないこと。そして心の中で『さあ、呼吸に意識を戻そう』と自分へ呼びかけ、呼吸への集中を再開できれば十分です」