在宅勤務が続き、「働く」と「休む」の線引きやリフレッシュが必要な今こそうまく休みを取り入れたい。ワーケーション、ブリージャー、サバティカル休暇など、企業の優れた事例をご紹介!

休み方に関するアンケート調査で見えてきた、読者のリアルな働きぶりをご紹介します。皆さん、昼休み以外の休憩時間を意識したことがありますか? 仕事中のちょっとした休憩をどう取ることが集中力持続に効果的なのか、医学博士で脳の専門家である加藤俊徳さんに解説してもらいます。また、読者の「自慢の長期休み話」や「もし長期休みが取れたらやってみたい夢話」など、楽しく読める内容も盛りだくさんです。こんな時だからこそ、休み方についてじっくり考えてみませんか?

昼休み以外の休み時間の有無、年代によるギャップあり

 2020年3月19日~4月17日に実施した「日経doors 休み方に関するアンケート」に、日経doors読者138人から回答を得ました。

 回答者の94.2%が女性。ボリュームゾーンは25~39歳で平均年齢は36.6歳、未婚者が68.8%、正社員が74.6%、一般社員が52.2%でした。

 最初の質問である「仕事がある日、業務時間内でほっと一息つく休み時間(ランチタイムを除く)を取っていますか?」に対して、67.4%が「はい」、26.1%が「いいえ」と答えています。

 仕事中、昼休みを除いたちょっとした休憩時間を取れていない人が3割近くいることにまずdoors編集部は驚きました。

 「仕事中にランチタイム以外の休み時間を取っている」と答えた人の割合を年代別に見てみると、20代が約75%、30代が約60%、40代が約80%で、30代が休み時間を十分に取れていない傾向が分かります。アンケートの後のほうで、この休憩時間内に何をしているか聞いたところ、第1位が「トイレに行く」だったことから、30代の4割は、文字通り、トイレに行く暇もないほど忙しいという現実が透けて見えます。

 仕事にも慣れ、手際よく業務をこなす30代に負担が集中しているのでしょうか。40代になると、休憩時間を取れている人の割合が2割増えます。40代になると、効率よく仕事を回しながら、うまく休憩を取れるようになるということなのかもしれません。

 次の「1日、休み時間をどのぐらい取っていますか? 複数回取る場合は、合計を教えてください」という質問に対し、最も多かった回答は「5分以上、30分未満」で32.6%。続いて「5分未満」が26.8%でした。この2つを選択した人の割合を合計すると59.4%となり、昼休み以外の休憩を「30分未満」取っている人が、「休み時間を取る」人の約6割を占めていることが分かりました。

 ここで、仕事中に定められている休憩時間の長さについて、社会保険労務士・細川芙美さんに基本的な考え方を教えてもらいました。

 「昼休みを含む休憩に関して法律では、6時間を超えて働く場合は45分、8時間を超えて働く場合は1時間与えなくてはいけない、という決まりがあるのみです。それ以外の休憩については会社が任意で決められ、上限はありません8時間以上何時間仕事をしても、昼休みを含む休憩を1時間与えていれば、法律的には問題ありません」といいます。

 なお、休憩時間中に電話当番などを任されている場合、その場を離れたり、時間を自由に使えたりしないため、その時間は休憩時間には当たりません。また、待機も休憩には当たらず、接客業などで客がいない時間を会社が勝手に休憩時間として扱うことは許されません。

 「昼休みは約1時間」と決まっている職場は多いですが、昼休み以外の休憩について厳しい規則があるケースはあまり聞きません。この昼休み以外の休憩時間をいかに上手に取るかが、仕事の効率を上げるカギを握っているかもしれません。

 では、昼休み以外の休憩時間に、皆さんはいったい何をしているのでしょうか?