TwitterやInstagram、Facebookなどで情報収集+発信――私たちにとって今やSNSは欠かせないもの。でも、自分ブランディングや共感の醸成、炎上被害にどう対処すればいい? SNSの大海原を渡るための工夫を検証します。

人材採用に動画投稿アプリ「TikTok」を活用したことで注目を浴びているiCAREのセールス&マーケティング部長・中野雄介さん。ユニークな発想で自社の採用強化に取り組む中野さんのSNS活用術を聞いた。

TikTokに採用PR動画を投稿 6人の応募あり

 iCARE(アイケア、東京都渋谷区)でセールス&マーケティング部長を務める中野雄介さん(27歳)は、2018年8月、人材採用に動画投稿アプリ「TikTok」に人材採用PRの動画を投稿した。iCAREは、健康診断の予約や長時間労働といった健康管理業務を支援するサービス「Carely(ケアリー)」を提供しているスタートアップ企業。今回の注目の人材採用活動は、事業拡大による人員拡大に伴うものだった。

 中野さんはもともとTikTokのユーザー。プライベートで遊園地へ行ったときに撮った動画が友人間で話題となり、「仕事に使えるかもしれない」と直感。

人材採用に動画投稿アプリ「TikTok」を使った、iCAREの中野雄介さん
人材採用に動画投稿アプリ「TikTok」を使った、iCAREの中野雄介さん

 企業によるTikTokを利用した人材採用の効果は未知数だった。しかし、中野さんは採用担当ではなく、あくまでセールスとマーケティングの担当。特に採用のKPIを設けず、「面白そうだから」と軽い気持ちで、仕事の合間に動画を投稿してみた。すると6人の応募があり、その中から採用にもつながった。「こんなに応募が来るなんて想像もしていませんでした。応募数ゼロだと思っていましたから(笑)」と語る中野さんに、TikTokをはじめとした仕事でSNSを活用するためのコツを聞いた。