- (1)事故、病気、急な転勤…キャリアの想定外への対処法
- (2)キャリアの想定外に直面したとき取るべきアクション5つ
- (3)転職、不妊治療、子宮頸がん、異動…想定外だらけの人生
- (4)挫折、倒産、事故…歩行困難を乗り越えPRで起業
- (5)早期離職に難病発症 ハンディを乗り越え、憧れの広報に ←今回はココ
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大学卒業後、新卒で大手菓子メーカーに就職するも企業体質が合わず、入社半年で退職した廣濱舞さん(26)。就職活動では大手企業の選考しか受けない「大手病」だったが、働き方を見つめ直し、ITベンチャーへ転職することに。「自分は働くことに向いていない」と自信を失っていたが、転職をして初めて「仕事の楽しさ」に気付いたと話す廣濱さん。早期離職という「想定外キャリア」をハンディにせず、転職を成功させたポイントや今後のビジョンについて聞いた。
就活では大手しか受けなかった
2018年に明治大学商学部を卒業した廣濱舞さんは、新卒で大手菓子メーカーの総合職に就職した。就職活動では大手企業を中心に受けていたという。
「商学部ということもあり、就活への熱意が高い同級生が多くいました。私も周囲の影響を受けた、いわゆる大手病でした。大手や知名度の高い企業を中心にエントリーして、最初に内定をもらった企業に就職しました」
総合職の道を選んだのは、テレビや雑誌などのメディアに興味があり、「広報部に所属したい」という思いがあったから。ただ、新卒の従業員は一律で1年間、北関東にある製菓工場で研修を受けるという会社のルールがあった。
「入社前に、1年目は工場勤務だと聞いていました。ただ、こんなに大変だとは思わなくて……。朝3時50分に起きて、帰宅するのが夜10時を過ぎるハードな日々が始まりました」