「『結婚できない』ではなく、『結婚しない』なんです」――doorsのファンミーティングで読者から「ぜひ特集してほしい」と強いリクエストがあったテーマ。「結婚しない」人生には何が起きる? どんな準備をすればいい? 専門家や実例、先輩の声をもとに、「結婚しない」のメリット・デメリットを探る。

 編集部では、アラフォーの独身(結婚経験ありの人も含む)女性3人による座談会を開催した。現在、独身でいる理由や結婚で経験したことなどを交え、独身人生のリアルや独身で生きるための条件について語ってもらった。「不安なことは?」「周囲の目は気にならない?」など結婚しない選択を視野に入れているdoors世代の悩みにもスバっと回答する。

座談会参加メンバーのプロフィール


写真左上から時計回りに

Sさん(45歳、運輸系会社勤務、一人暮らし、パートナーなし)
結婚していない理由は? 「固定観念に縛られたくない。自由が好き。理解し合えるパートナーはほしい」

加藤朋子さん(37歳、PR会社経営/ライター、結婚歴1回、子ども1人、パートナーあり)
結婚していない理由は? 「『再婚しなければ』に縛られず、結婚したい気持ちが高まったら結婚すればいいと考えているから」

Aさん(43歳、ウェブ関連会社経営、結婚歴1回、子ども2人、パートナーなし)
結婚していない理由は? 「結婚=入籍は面倒なことも多い。好きな人ができたら考えたい」

本当に結婚しなければいけないの?

編集部(以下、――) はじめに自己紹介と、現在結婚していない理由を教えてください。

Sさん 現在、運輸系の会社に勤務しており、新規事業を担当中です。新卒時は地元(地方都市)の企業で働いていました。20代後半で海外留学し、帰国後、今の会社に転職。以来、仕事が面白くてのめり込み、結婚をちゃんと考えることがなく、婚期を逃した感はあります。自由に生きたかったし、「適齢期に付き合った人と結婚しなくちゃ」とういう固定観念に囚われたくなかったんです。コロナ自粛で孤独感を味わって、結婚してもいいかなと思うようになったけれど、出会いがない(笑)。

加藤さん PR会社の経営とライターをしています。プライベートでは、6年前に離婚して、現在子どもと2人暮らし。パートナーはいますが、「今すぐ再婚しなければ」という焦りはありません。結婚したくなったらすればいいし、そのときのベストを模索すればいいと思っています。仕事も楽しいし、ライフスタイルも快適。今はすごく充実しています。

Aさん 企業のウェブメディア制作に関わる会社を運営しています。26歳のときに勢いで結婚したけれど、年々価値観の相違が浮き彫りになり、38歳で離婚しました。現在パートナーはいませんが、好きな人ができたら再婚を考えるかも。でも、子どももいますし、入籍で生じる面倒なことがあるのも事実。「絶対に結婚しなければ」とは思っていませんね。

―― 皆さん、「結婚する・しない」を明確に決めているわけではないのですね。では、「絶対に結婚する」と決めていないのはなぜでしょうか?