東京商工会議所の調査では、3月下旬時点で、企業の26.0%がテレワークを実施していることが分かっている。現在では、さらに多くの企業でテレワークが実施されていることが予想される。その中には管理職も相当数いるはずだ。今回は、管理職としてリモートで働く3年半のキャリアを持つ「リモート管理職のプロ」とも言える菊地類さんから、マネジメントのコツを聞く。

テレワーク歴4年のマネジャー

 ウェブ会議サービス大手のブイキューブ(東京都港区)で営業本部に在籍するサブマネジャーの菊地類(きくち・るい)さんは、2016年11月、都内から埼玉県蓮田市に引っ越し、そのタイミングからテレワークに本格的に取り組んでいる。つまり、約3年半もの間、オフィスには出勤せず、ほぼ在宅で働くワークスタイルを継続してきた。

 菊地さんは、現在、約25人のメンバーがいる営業グループのサブマネジャー。コロナ対策でテレワークが徹底されはじめた今も、菊地さんの毎日は平時とほぼ変わらない。

 3年半前、会社まで片道2時間かかる蓮田市に引っ越したのにはわけがあった。同じ職場に勤める妻との間に第1子が生まれたが、喜びもつかの間、住んでいる地域が保育園激戦区であることを知ったのだ。「妻の実家がある蓮田市に引っ越せば、認可保育園に子どもを入れられる可能性が上がるだけでなく、実家の祖父母にも手伝ってもらいやすいと考え、思い切って引っ越すことを決めました」

 そんな菊地さんに、今回、マネジャーの視点から、テレワーク時のマネジメントのコツを教えてもらった。

図版右上の写真が、ブイキューブで営業本部に在籍するサブマネジャー・菊地類さん
図版右上の写真が、ブイキューブで営業本部に在籍するサブマネジャー・菊地類さん